真の美しさは健康の先に―ロートがオバジに込める思い

2016年10月21日

「世の中を健康にしたい」と本気で取り組んできたロート製薬は創業117年を迎えました。その歴史を語るうえで、今年15周年を迎えたスキンケアブランド「オバジ」の革新の歴史を避けて通ることはできません。目薬の老舗メーカーであるロート製薬がなぜスキンケアに挑んだのか。誕生以来、多くの人に愛され続けてきたオバジブランド誕生のルーツを探るとともに、切り離すことのできない「美」と「健康」についてご紹介します。

自ら美しくなる力をもつ、“肌”へのアプローチ

胃腸薬や目薬から始まった、ロート製薬のモノづくりの歴史。それは常に、お客さまの悩みを解決し、健康を第一に考えたものでした。そんな中1975年のメンソレータムブランドとの出会いをきっかけに、スキンケアへの取り組みが始まりました。

「『世の中に“健康”を届けるために、なにができるか』を考え続けてきたロート製薬にとって、次に取り組むべきは『健康な美しさを実現するために、肌の悩みを解決すること』だと考えたのです。100年以上続くモノづくりの考え方は、医薬品からスキンケア商品へと受け継がれています」。こう話すのは、プレステージスキンケア事業部の部長を務める村本由理。長年オバジブランドを担当してきた一人です。

▲プレステージスキンケア事業部部長 村本由理(むらもとゆり)

「従来のスキンケアとは違う考えを持ったロート製薬だからこそできることが必ずあると思いました。というのも、ロート製薬にはスキンケアへの取り組みを始めた頃から『本当の美しさは、健康の先にある』との考えがあったのです。人びとの悩みを解決して健康に導くことは、長年取り組んできたことであり、まさに得意分野。お客さまに『本当の美しさ』を届けることが私たちの役割だと思ったのです。

肌は、自ら美しく健康になる機能を持つ臓器といわれています。本来の力を引き出すことで肌の状態を健康に保つ、それこそがロート製薬の目指す『本当の美しさ』だと思ったのです」(村本、以下同)

そんな折、ロート製薬は当時美容先進国だったアメリカの皮膚科学者、ゼイン・オバジと出会います。オバジ氏が提唱する「SHR理論」は、単に肌表面をケアするのではなく自肌力に着目し、健康的な肌に導くというもの。「本当の美しさは、健康の先にある」というロート製薬が理想とする考え方そのものでした。

製薬会社として「化粧品の限界」に挑む

▲「SHR理論」を提唱する皮膚科学者、ゼイン・オバジ

オバジ氏との共鳴をきっかけに、「SHR理論」とロート製薬の持つ技術力を掛け合わせた「オバジ」ブランドが2001年に日本でスタート。第一弾として、ピュアビタミンC(※1)配合の「オバジC」シリーズから「オバジC5、C10」が発売されました。

「『オバジC』を発売してすぐにお客さまからはたくさんの声が寄せられ、どれもが今までにない効果を実感していただけていると感じる内容でした」と話す村本。
しかし、そこで満足しないのがロート製薬。より深刻な肌の悩みを抱える方たちのためにも、過去に自分たちが作り出した商品を超える商品の開発に着手し、化粧品の限界に挑戦します。

▲同シリーズにおいてピュアビタミンC(※1)を最高濃度で配合した「オバジC20」

2004年には満を持して「オバジC20」が誕生。「オバジC20」は、ピュアビタミンC(※1)を最高濃度配合し、なおかつ成分を安定させるという難しい技術が必要でした。

「正直な話、開発担当者からは『それはやりすぎでしょう』という声もありました(笑)。ピュアビタミンC(※1)は高い効果が期待できます。その一方で、高濃度になると商品として安定させるのは難しくなるため、まだ誰も商品化にこぎつけていませんでした。

『オバジC10』でも十分効果を実感していただいてはいるものの、さらなる効果を感じていただきたい。それであれば、できるだけ高濃度のピュアビタミンC(※1)を届けられる商品を作ることが、お客さまの想像を超えることに繋がると考えたのです」

口では簡単に説明できても、それを実現する技術は、社員が一瞬尻込みしてしまうほど繊細で難しいもの。その状況を打破したのは、ロート製薬がこれまで培ってきた医薬品の製剤技術から得た発想でした。医薬品の常識を化粧品に応用することで商品化に成功したのです。

お客さまにもモノづくりにも、真摯に向き合う

まだ機能性化粧品の分野が確立されておらず、人びとは使用感や香りを重視して化粧品を選んでいた時代。その中でも徐々に「自分の肌悩みに合わせて化粧品を選びたい」、といった声が聞こえるようになりました。こうした機能性化粧品へのニーズが高まりつつある中で、異業種から参入したロート製薬の「オバジC」シリーズは、時代のニーズに合致。瞬く間に機能性化粧品というポジショニングを確立したのです。その後さまざまな競合品が登場する中で、ロート製薬が一貫して行ったのは、お客さまと直接やりとりをするお店の販売員への真摯な説明でした。

「ライバル商品が現れたとき、広告の打ち出し方などを見直すことは可能です。しかし、『オバジはお客さまにとって本当に良いものである』という自信があったからこそ、あえてそこで勝負することはしませんでした。軸をぶらさず、まずは我々の代わりに商品をお客さまに直接説明してくださる販売員の方に、商品の良さをわかっていただくことに努めました。

▲お店の販売員の方に、オバジのことを熱く説明するロート製薬社員

商品の良さをわかっていただければ、お客さまにも正しくその良さを伝えてくれるはずで、それはお客さまにとっての安心にもつながると思うのです。そのためにも、お客さまには実際に店頭で商品の良さを実感してもらうようにしました」

シリーズの発売から15年が経った今、「オバジC」シリーズは、お店の販売員をはじめ、多くのお客さまに愛され、ロート製薬のスキンケアの中でも人気商品となっています。

「これは『本当に困っている(悩んでいる)人を救う商品』作りに、ロート製薬が本気で取り組んできたことへの一つの答えであり、モノづくりの本質だと思っています」と話す村本。

本当の美しさは、健康の先にある―それこそがロート製薬のスキンケアにおける真髄であり、これを形にできるのは長きにわたって医薬品の分野で培ってきた、研究力と開発力があってこそ。

「健康的な美しさ」を追求する中で生まれたロート製薬の「オバジ」ブランド。企業としての歴史においても、大きな転換期になったことは間違いありません。肌悩みを抱える人びとを救い、よろこびを追求し続ける「オバジ」ブランドの挑戦が、新たな歴史を作り続けるのです。

(※1:アスコルビン酸(整肌保湿成分))

取材・文:木村衣里/プレスラボ

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