「ドゥーテスト」で、女性たちの“新たな一歩”を応援

2016年12月16日

ロート製薬では長年にわたり、「女性の悩みに寄り添い、その悩みをロートの技術を応用して解決したい」をテーマの一つとして商品企画を行なってきました。中でも、新しい命に関わる妊娠・排卵日の検査薬については、1980年代から研究開発に取り組んできた歴史があります。女性がイキイキと自分の人生を送れるように、という強い願いが込められた、排卵日検査薬「ドゥーテストLH」開発の背景をご紹介します。

20年以上にわたり、女性の悩みに寄り添い続けてきた

▲(左)1980年代のロートの妊娠検査薬。検査時間は120分。(右)現在の妊娠検査薬「ドゥーテスト・hCG」(一般用妊娠検査薬/第2類医薬品)。判定時間はわずか1分。

ロートの排卵日検査薬を語る上で欠かせないのが、先駆けて導入した「妊娠検査薬」です。
現在では、多くの女性がその存在を知っている「妊娠検査薬」。
「私たちは開発当初からずっと、妊娠についての正しい知識を広め、女性を応援したいという気持ちで開発に取り組んできました」と話すのは、1980年代から検査薬の研究開発に携わってきた、商品企画部 部長の力石正子です。

当時はまだ、「妊娠検査薬なんて使わなくても、産婦人科に行けばいいのに」という考えの人が多くいました。今よりももっと、まだ産婦人科に行くことに恥ずかしさやためらいがあった時代。日々の忙しさなどから、すぐには病院へ足が向かない女性も多かったのです。

しかし、妊娠初期は妊婦さんだけでなく胎児にとっても、とても大事な時期。
「妊娠が少しでも早くわかれば、胎児の形成が進む初期段階で好ましくない薬を使ったり、レントゲンなどを受けたりすることを避けられます。そのためにも、自分で購入できて自己検査ができる商品を作り、妊婦さんも赤ちゃんも守りたいと考えていました」(力石、以下同)

そこで「まずは正しい知識を身につけて、自分の体を自分でチェックする」という意味を込めて、10年以上の歳月をかけて自社開発した妊娠検査薬に「ドゥーテスト(=do test)」と名付け、世に送り出します。1993年のことでした。

製品開発を後押しした、お客さまからの電話

妊娠検査薬の販売からしばらくして設置されたのが、専用の電話相談窓口である「マリアコール」です。受付をはじめると、すぐに多くのお問い合わせやご相談が寄せられました。商品企画や開発の担当者たちは、この電話やはがきを通して集るお客さまの声一つひとつに目を通し、「次に何ができるか、何をすべきか」を常に考えていました。

そんなある日、マリアコールに相談の電話がかかってきます。それは「2人目の子どもがなかなかできない」という周囲からのプレッシャーに堪えかねたものでした。

「どうして1人目ができたのに、2人目ができないのか。そんな方にどうアドバイスをしたらいいのだろう?私たちは疑問に思って産婦人科の先生に相談してみました。すると医療現場では、性交のタイミングを指導するだけで、4割の続発性不妊の女性が妊娠することができる、という衝撃の事実を知ったのです」

さらにグループインタビューなどを重ねていくうち、子どもが欲しいと考えている女性の多くが、基礎体温が一番高い日を妊娠しやすい日だと誤解していることがわかりました。そこで力石らが着目したのは、「排卵日検査薬」。すでに海外では商品化されており、ロート製薬でも、妊娠検査薬の技術を応用し、開発が視野に入っていた製品でした。

「産婦人科の先生のお話を聞いたり、グループインタビューを重ねたりするうち、排卵日検査薬は女性にとって重要な製品になる、と確信したんです。妊娠について正しい知識を伝えられるうえに、女性に役立ててもらうことができる、と」

こうして、排卵日検査薬の商品開発が本格的にスタートすることになりました。

技術面のハードルをクリアし、排卵日検査薬を開発

排卵日検査薬は、尿の中に含まれるホルモン濃度によって排卵日を予測します。そのしくみ自体は妊娠検査薬と同じですが、技術的な難しさは排卵日検査薬の方が数段上でした。

「妊娠検査薬は妊娠して初めて出てくるホルモン hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)をとらえるものです。普段は出ていないホルモンなので、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)が検出できれば妊娠がわかります。しかし、排卵日検査薬は女性の体内で常に少量分泌されているLH(黄体形成ホルモン)をとらえるものです。普段から少量分泌されているので、排卵を予測するためには、排卵のきっかけとなる急激な濃度変化(LHサージ)をとらえる必要があり、そこに技術的な難しさが伴ったのです。」

▲LHサージが認められると、約40時間以内に排卵が起きる

「LHの濃度には個人差もあるため、検出感度を調整する必要がありました。しかし感度を上げすぎてしまうと、今度は製品としての安定性が保てなくなります。その調整がとにかく難しかったですね」と、力石は当時を振り返ります。

開発当時はLHに関する情報が少なく、あっても海外のものばかりだった状態。開発チームは日本人のための製品を作るため、ロート製薬の女性社員や、さまざまな病院に協力を仰ぎながら独自の研究を続けていきました。そして1996年、排卵日検査薬「ドゥーテストLH」の発売にこぎつけたのです。

正しい知識を得ることで、前向きな一歩を踏み出してほしい

「『ドゥーテストLH』を使って排卵のタイミングがわかり、無事子どもを授かりました!」――製品を発売して以来、ロート製薬にはそんなお客さまの声が多数寄せられるようになりました。「お客さまからありがとう、と言っていただけることが何よりうれしいですね」と、力石。

「排卵や妊娠について、正しい知識を持っていない女性はまだまだとても多いです。だから一人でも多くの女性とそのパートナーにそのことを知ってほしいんです。もっと早く知っておけばよかった、と後悔しないように。女性には、いろいろな生き方があります。自分の体のことを正しく知ったうえで、次の道を選ぶのはほかでもない、自分自身です。『ドゥーテスト』は、その選択を後押しできる商品だと思っています」

排卵日検査薬「ドゥーテストLHa」は、2016年にOTC化(医師による処方箋を必要とせずに、薬局・ドラッグストアなどで購入することができる、一般用医薬品の意味)されました。今回、OTC化されたことにより、製品のご紹介だけでなく、排卵に関するさまざまな情報提供もしやすくなります。そこでロート製薬では専門家の先生にたくさんのご意見・アドバイスをいただきながら排卵や妊娠についてぜひ知っていただきたい情報を発信していく予定です。
そして、これからは薬局やドラッグストアで、普通の薬と同じように購入することができます。まずは妊娠の仕組みなどをよく知っていただいたうえで、自分の体についても理解し、この製品を活用し、人生の次の一歩を踏み出してほしい。そう願いながら、私たちはこれからも、女性の悩みに寄り添い、それらを解決するための商品企画と研究開発を続けていきます。

取材・文:大島悠+プレスラボ

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