歯は歯科。目は眼科。では、足は?

2017年10月17日

歩くとき足に痛みがある、靴ずれでできる足の傷、なかなか治らない巻き爪など、足にトラブルがあるとき、どの科を受診すればいいのでしょうか? 歯が痛くなったときには歯科、目に不調があるときは眼科へ行くように、足の悩みを相談できるのは足病科。一日中靴を履いて過ごす欧米ではとてもポピュラーな診療科です。「足から健康を支える」をコンセプトに掲げ、あらゆる足の問題に対応する『下北沢病院』を、ロート製薬広報の岡野が訪ねました。

歩くと痛みがある。私の足は大丈夫?

「社員が健康で美しくあってこそ良い商品・サービスが提供できる」。という考えのもとロート製薬では現在、全社員が健康づくりのために【1日8000歩以上、20分以上の速歩き】の達成を目指す取り組み“とこチャレ”を行っています。(この取り組みがスタートしたきっかけはこちら)。
2017年1月から全社員が活動量計を身につけ、部署や出身地などのチームに分かれてその成果を競い合っています。対抗戦になるとやる気も上がるもの。私も最近、習慣的に目標を達成できるようになって、歩くことが立派なエクササイズだと実感しています。

▲本日も8000歩を達成しました!

しかし、私には少し心配なことがありました。ほぼ毎日、ヒール靴を履いているせいか、長く歩くと足に痛みを感じることがあるのです。痛みのせいで歩くことが苦痛になってしまうのは困りもの。一度きちんと足の状態を診てもらおうと決意しました。

訪ねたのは、東京・下北沢にある『下北沢病院』。足病総合センターを開設している日本では珍しい病院です。“足のよろず相談所”を目指し、魚の目やタコ、爪の変形といった比較的軽微な症状から、外反母趾、しびれ、むくみ、そして骨折や壊疽まで、足を総合的に診てくれます。そもそも、なぜ足病総合センターを開設したのでしょうか? 院長の菊池 守先生に聞いてみました。

「足の総合病院は日本ではここが初めてですが、欧米では歯科と同じくらいポピュラーな存在なんです。アメリカでは【ポダイアトリスト】という足病医(そくびょうい)がいて、歯医者さんと同じように町にクリニックや病院があります。
足の傷や、魚の目、タコ、外反母趾といったトラブルは、ほぼ、足に靴が合っていないことが原因。欧米では家の中でも靴で過ごしますから、それだけ足のトラブルが多いんです。
日本に足病医がいない理由は、靴を履く文化が歴史として浅いからだと言えますが、もう靴が一般化して長く、日本でも足にトラブルを抱える人が増えました。
しかし、それをどこで診てもらえばいいのかがわかりにくい。そういったこともあり、足にトラブルがあっても、なかなか病院に行こうという発想にならないようなのです。

ただ、歩けるからとトラブルを軽視してはいけません。足は長年使っていると、ごく当たり前に痛みなど不調が現われるからです。
足の耐用年数として考えられているのは、せいぜい50年から60年。一方で、平均寿命はどんどん延びています。
つまり、長く人生は続くのに、足はその途中で寿命を迎えてしまうのです。健康寿命を延ばすために、足の健康はとても重要です。そんな思いから足病の専門センターを開設したのです」

外反母趾を放置すると…? 他人事ではない歩けない未来

▲『下北沢病院』菊池 守院長

菊池先生に診てもらうと、私の足は外反母趾だと判明。
「外反母趾が痛みを発するのは、実は初期なんです。次第に痛みはなくなっていきますが、放っておくと親指がさらに曲がって、2本目の指が乗り上げるようになります。そうなってしまうと、パンプスをはくことも、歩くことも困難になってしまいますよ」

それを聞いて、初めて“歩けなくなる未来”が他人事ではないと実感。
幸い、私の外反母趾はそれほど進行していないということで、インソールの使用を勧められました。

「ここでは、痛みを抑えるための薬ではなく、痛みが起こる原因を改善するためにインソールを処方します。外反母趾は、足のアーチが下がる偏平足が原因で起こるもの。医療用インソールでアーチを整えることで、外反母趾の進行を抑制します」

足の専門医として的確に症状の原因を見極め、根本から改善していくのだそうです。

▲使う人の足に合わせて作られる、医療用インソール。高い強度があります

自分ではわからない、意外な足の問題

先生の診察を終えて、次に歩き方をチェックしてもらいました。これは、足の機能的な問題を確認するためのもの。日々の歩き方によって、足に負担がかかっていることもあるそうです。
歩行解析機器を使って、理学療法士の方が、歩行中の重心バランスや柔軟性、筋肉の状態を見てくれます。

靴を脱ぎ、いつも通りに歩くと、意外な言葉が……!

▲歩き方の解析データ。足のどの部分に重心がかかっているかなど細かな部分まで自分の歩き方がわかります。

「裸足なのに、まるでパンプスを履いた状態のように、つま先から着地をしています。足をけり上げる力も弱いです。お尻の筋肉が使われていないようですね」
外反母趾が原因だったのか、この歩き方が原因で外反母趾になったのかはわかりませんが、足のトラブルはさまざまなことがつながって起きるようです。

「このままの状態だと、将来フレイルになる可能性もありますよ」
フレイルとは、筋肉や身体機能が低下するなど虚弱になった状態のこと。介護が必要になる前の段階とも言われています。

「まさか、私が?」と驚き。“歩けなくなる未来の私”が、くっきりとリアルなものになった瞬間でした。
その後、筋肉を使えるようになる歩き方や、ストレッチの指導を受けながら、外反母趾くらい…と考えてしまっていたことを反省しました。

足の健康が、全身の健康につながっていく

歩く、立つ。日常生活の中で当たり前に行っている動作。それを支えている足は、自分が思っている以上に負担がかかりトラブルが起こりやすい部分だと、改めて思いました。

まだまだ大丈夫と見過ごしがちな小さなトラブルも早めに対処することが大切。毎日食べるものを意識するように、毎日の歩き方や靴の状態を見直すだけでも、足の健康を保つ第一歩になるのではないでしょうか。

ロート製薬では、「足の健康こそが、全身の健康につながる」という考えのもとフットケア専門のサロン『スマートキャンプ フットストレスラボ』(スマートキャンプうめきたレポートはこちら)を2004年からスタートしています。
これからは、その領域をさらに広げ、診断・治療まで幅広く足の健康を支えたいという思いから、今回訪れた『下北沢病院』との共同研究を進めていきます。

とこチャレをはじめ、私たちロート社員も、ひとり一人健康づくりを実践しながら、お客様に独自のサービスや医療をお届けしていきます。

▲“足から健康を考える”下北沢病院。ロート製薬はその考えに共鳴

ここでご紹介した『下北沢病院』について、詳しくはこちらをご覧ください。

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