紫外線カット成分の力を高める「SPFブースト処方」を開発

同じ量の紫外線カット成分で、紫外線カット力を増強させる処方 紫外線カット成分の力を高める「SPFブースト処方」を開発 高い日やけ止め効果と、気持ちいい使用感を両立します

2015年10月29日

ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:吉野俊昭)は、紫外線カット効果と使用感の両立をめざした研究を行い、同じ量の紫外線カット成分で、日やけ止め効果を高める技術「SPFブースト処方」を新開発致しました。一般的に紫外線カット力を高めるためには、紫外線カット成分の量を多く配合する必要があります。しかし紫外線カット成分を増量すると使用感が悪くなるため、「高い紫外線カット力」と「使用感の良さ」を叶える事は非常に難しいとされています。今回、新たに紫外線カット成分の量を増やさずに、日やけ止め効果を高める技術を開発しました。今回開発した技術は当社日やけ止めブランドに応用する予定です。

研究の背景

当社は1990年に日やけ止め市場に参入以来、紫外線による肌への影響と日やけ止めに関する研究を進めてまいりました。更に、日々のUV対策をより身近に・より快適に、という想いから、“紫外線から肌を守る”と共に“気持ちいい使用感”の日やけ止め製品の開発を追及してきました。近年では、人々の紫外線対策に対する意識の高まりにより、SPF50+/PA++++という高い紫外線カット力を持ちながら気持ちよく使える日やけ止めに対するニーズが高まっています。一般的に、紫外線カット成分を多く配合することで高いSPF値やPA値を出しやすくなりますが、一方で「気持ちよさ」は損なわれてしまいます。そこで今回、紫外線カット成分の配合量を増やすことなく日やけ止め効果を増強することできる技術開発に取り組みました。

新技術「SPFブースト処方」について

研究の結果、紫外線カット成分の効果を増強させることができる「SPFブースト処方」を開発しました。
この処方は、紫外線カット成分と新採用「しあがり均一シルキー ワックス※1」を組合せたものです。この処方は、紫外線カット成分の量を増やすことなく紫外線カット力を高めることができます。通常、紫外線カット成分は油性のものが多く、日やけ止め製剤の効果を高めるために多く配合するとべたつき等、使用感が悪くなることが課題でした。今回の新処方では「しあがり均一シルキーワックス」を配合することで、紫外線カット成分の周りに被膜が形成されるため、製剤を薄く均一に肌に塗ることができ、更に日やけ止め特有のべたつきを抑えることができる、「効果」と「使用感」の両立を可能にする処方です。

※1:ビスPEG-18メチルエ-テルジメチルシラン

「SPFブースト処方」の効果

紫外線カット力を一般的な日やけ止め処方と比較したところ、SPFブースト処方では紫外線吸収能力を約1.3倍に増強させることを確認しました。

試験方法:製剤をプレートに均一に塗布し、分光光度計にて280~400nmにおけるUVスペクトルを測定した。一般的な処方を100として紫外線カット能を比較した。(n=5、 ロート研究所実施)

参考

紫外線と肌への影響について

太陽の光線には、私たちの目に見える可視光線のほか、赤外線、紫外線、X線、ガンマ線などが含まれています。さらに、紫外線はその波長の長さによって「A波(UVA)」「B波(UVB)」「C波(UVC)」に分けられます。紫外線のうち地上に届くのは、「UVA」と「UVB」の2種類の紫外線です。
肌が赤くなる日焼け(サンバーン)の主な原因となるのがUVB(紫外線B波)です。パワーが強く、肌が赤くひりひりしたり、水ぶくれを起こしたりします。
一方、UVA(紫外線A波)は、紫外線に当たった後、肌が黒くなる日焼け(サンタン)を引き起こしますが、UVBほど肌に急激な変化を与えません。しかし波長が長いため肌の奥深くまで到達し、シワの原因となるコラーゲンの変性など、長い時間をかけ気付かない間に肌に悪影響を及ぼすことも最近わかってきました。

SPF、PAとは

SPFとは「Sun Protection Factor」の略。日本語で紫外線防御効果を意味し、サンバーン(肌が赤くなる日やけ)の原因になる紫外線B波(UVB)を防ぐ指標として使われます。
数字が大きいほど紫外線B波(UVB)を防ぐ効果が高く、最大50+(SPFが51より大きい)と表示されます。
PAとは「Protection Grade of UVA」の略。その名の通り紫外線A波(UVA)を防ぐ効果の程度を表す指標です。
これまで「PA+」「PA++」「PA+++」の3段階でしたが、測定方法と表示方法の改定に伴い「PA++++」を加えた4段階に分けられるようになりました。
+の数が多いほど紫外線A波(UVA)を防ぐ効果が高くなっています。