多くの方が気になる「足のニオイ」の原因物質を新たに発見!

多くの方が気になる「足のニオイ」の原因物質を新たに発見! 足臭の原因物質を抑える植物由来エキスとパウダーを発見

2015年12月9日

ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:吉野俊昭)は、成人男女を対象に足のニオイ成分の解析を行い、足のニオイの原因物質として「イソ吉草酸アルデヒド」を新たに発見しました。さらに「イソ吉草酸アルデヒド」のニオイ抑制素材として、2種類の植物エキス(エイジツエキス、セージエキス)および1種類のパウダー(ナイロン末)に、高い効果があることがわかりました。今回新たに発見した素材は、足のニオイを抑制するために非常に有用であると考えられます。本研究結果は、日本味と匂学会第49回大会(2015年9月24日~26日、岐阜市で開催)で発表致しました。また、本成果は2016年2月に発売する当社のデオドラント製品に応用する予定です。

研究の背景

当社は2000年に制汗剤市場に参入して以来、汗とニオイに関する研究を進めてまいりました。近年では、ニオイ悩みの多様化が進んでおり、部位別のニオイ悩みに対する製品が発売されています。部位別のニオイ悩みでは、ワキに次いで足のニオイを気にしている方が多いことが分かりました※1。そこで今回、成人男女を対象に足のニオイ成分の解析を行い、原因物質の特定および、ニオイを抑制する成分の素材探索を行いました。

※1:N=833、2015年6月 ロート製薬調べ

研究の結果

[1] 足のニオイの原因物質として新たに「イソ吉草酸アルデヒド」を発見

[1]-1)足のニオイの原因物質の探索

一般的に足のニオイの原因は「イソ吉草酸」であると言われていますが、今回20~50代男女の足臭の強さと足汗から採取したニオイ物質の量の相関を調べた結果、さまざまなニオイ物質の中でも特に「イソ吉草酸アルデヒド」の量が多いほど足のニオイが強いことがわかりました(図1)。また、採取した足汗からイソ吉草酸アルデヒド特有のニオイを感じ取りました。以上より、イソ吉草酸アルデヒドは足のニオイの原因物質の一つであると考えられます。

試験方法:足のニオイの強さと、足の指の間から採取した汗中のニオイ物質の量の関係を調べた。足のニオイの強さを折れ線グラフで、ニオイ物質の量を棒グラフで表した。(20~50代男女 ロート研究所実施)

[1]-2)イソ吉草酸アルデヒドの発生メカニズム

体臭の発生には皮膚常在菌が関わっていることが知られています。皮膚常在菌とアミノ酸または角層を一緒に培養するとイソ吉草酸アルデヒドが発生した(図2、3)ことから、イソ吉草酸アルデヒドについても同様に、角層中のアミノ酸を皮膚常在菌が代謝して発生すると推察されます。

試験方法:アミノ酸(L-ロイシン)に皮膚常在菌を加えて培養したところ、イソ吉草酸アルデヒドが発生することを確認した。また角層に表皮ブドウ球菌と人工汗を加えて培養したところイソ吉草酸アルデヒドが発生することを確認した。(ロート研究所実施)

[2] 足のニオイの抑制素材を発見

イソ吉草酸アルデヒドはごく微量でも存在するとニオイを感じやすい成分のため、[1]イソ吉草酸アルデヒドの発生を抑えてニオイを予防すること、[2]発生したイソ吉草酸アルデヒドを吸着してニオイを感じにくくすることの2つの方向からのアプローチを検討しました。

[2]-1)イソ吉草酸アルデヒドの発生を防ぐ:「エイジツエキス」、「セージエキス」

2種類の植物エキス(エイジツエキス、セージエキス)に、「イソ吉草酸アルデヒド」の発生を抑制する効果がある事が分かりました(図4)。

試験方法:表皮ブドウ球菌をL-ロイシンおよび植物エキスとともに培養し、発生するイソ吉草酸アルデヒドの量を測定した。植物エキス無添加の場合と比較した時のイソ吉草酸アルデヒドの発生抑制率を求めた。(ロート研究所実施)

[2]-2)イソ吉草酸アルデヒドを吸着する:「ナイロン末」

イソ吉草酸アルデヒド吸着効果のあるパウダーを探索したところ、ナイロン末に高いイソ吉草酸アルデヒド吸着効果がある事が明らかになりました(図5)。

試験方法:イソ吉草酸アルデヒドとパウダーを混合し、イソ吉草酸アルデヒドの量を測定した。パウダー無添加の場合と比較した時の吸着率を求めた。(ロート研究所実施)

まとめ

今回の研究により、新たな足臭の原因物質として「イソ吉草酸アルデヒド」を発見し、皮膚常在菌が関与することで発生することを確認できました。さらに、イソ吉草酸アルデヒドの抑制素材として、発生を抑える植物エキスと、吸着効果の高いパウダーを見出しました。
本研究により見出した植物エキス、パウダーは、足のニオイ悩み対策製品に非常に有用であると考えられます。本研究により得られた技術は、新たなデオドラント製品に応用していきます。

出典:日本味と匂学会誌第22巻3号IN PRESS、一部改変