100年以上お客さまの「目」と対話を続けるロートの思い

2016年10月5日

ロートといえば、特に目薬が有名ですが、目薬以外にも目の健康を考えたさまざまな商品を研究、開発しています。今回は、ロートが100年以上お客さまの「目」と向き合い続ける中で生まれた商品と、その背景にある思いをご紹介します。

胃薬から始まったロートの歴史。現在にも通じる、思いとは?

ロートの前身である「信天堂山田安民薬房」が創業したのは1899年のこと。当時、文明開化の影響で日本人の食生活は大きく変わり、同時に胃の不調を訴える人が増えていました。「これからの日本には胃薬が必要だ」と考えた創業者の山田安民は、胃腸薬『胃活』を発売。目薬の会社という印象の強いロートですが、創業時は胃薬を販売していたのです。
ロート目薬が誕生したのはそれから10年後、日露戦争終結直後の1909年のことでした。伝染性の慢性角結膜炎トラホームの流行を受け、眼病に困っている人びとをなんとかするべく「ロート目薬」第一号が発売されました。胃薬も目薬も、はじまりは「人びとの困り果てた悩みをなんとかしたい」との思いからでした。

▲ロートの歴史は「胃活」から始まった。

たくさんのお客さまを眼病から救い、愛された「ロート目薬」。1949年には、屋号を商品名に由来する「ロート製薬株式会社」に改称しました。創業者の名前を屋号にする製薬企業が多い中、あえて商品名を屋号に採用したのは、商品を通じてこれからもお客さまの健康と向き合い続ける決意表明でもありました。また当時はまだ珍しかったカタカナの企業名も、現代のロートに伝わる「他社がやっていないことにも挑戦する」精神の表れ。

ロートの根底にある「人びとを健康にしたい」「他社がやっていないことにも挑戦する」という思いは、現在も変わることなく脈々と受け継がれています。

「気持ちよさ」だけではない、目薬の清涼感に隠された秘密とは?

ロートの目薬は現在、約50種類。お客さまの悩みに合わせてさまざまな有効成分を使い分け、清涼感も段階別に細分化されています。
お客さまによって、好みが大きく分かれる清涼感。しかし、一昔前まではパッケージの色使いとキャッチコピーで清涼感を表していたのです。それでは清涼感の強さをパッと見ただけで判断するのは難しい。そこでロートは、2003年より、星(★)印を使って5段階の清涼感レベルを表記したのです。現在は自社基準で8段階まで細分化し、購入時にお客さまが自分好みの清涼感を選んでいただけるようになりました。
なぜここまで清涼感にこだわるのか。それは、気持ちよく使い続けてもらうことが「お客さま自身で目の健康を守る」ことにつながると考えているから。
OTC医薬品メーカーであるロートにできることは、セルフメディケーションを推進すること。お客さまの健康のために有効成分の効き目にこだわるのはもちろん、自分の好みの清涼感レベルを選んで使い続けていただくための工夫が重要であると考えています。目薬の清涼感にこだわるのは、そのためです。

▲8段階の清涼感を、目薬のパッケージにわかりやすく表記。

そして、ロートの目薬は清涼感だけでなく、「目の奥への薬液の広がり方」や「持続性」にもこだわっています。たとえば、クールなさし心地の『ロートZ!』シリーズ。実際に一滴さして目を閉じると、まるで眼球全体を覆うように薬液が目の奥へ広がっていくのを感じることができます。さらにスッと目の覚めるような爽快感がしばらく持続する感覚も。
お客さまに使い続けていただくために、有効成分による効果だけではなく、それ以上の満足を提供できるか…。このこだわりが、創業以来消えることのないロート目薬の真髄です。

▲「ロートZ!」シリーズはクールな爽快感。

後発ながらも挑んだコンタクトレンズ市場

目薬だけではなく、コンタクトレンズ関連商品『Cキューブ』シリーズもロートの人気商品。Clear(クリアに)、Care(瞳に優しく)、Comfort(快適に)が由来となっている同シリーズの第一号『ロートCキューブベースソリューション』は、コンタクトレンズ人口が増えてきた1990年代半ばに登場しました。きっかけのひとつとなったのは、お客さまからの「土日に買える商品がほしい」「ロートは販売しないのか」といった声。
というのも、当時コンタクトレンズのケア剤といえばレンズメーカーが推奨する特定のケア剤を、主に眼鏡の販売店や眼科などで購入するのが一般的でした。「大事な感覚器官である目に直接触れ、毎日使うものだからこそ、ケアを怠ったことで眼病にならないでほしい」。その思いから、身近な場所で購入できてしっかりケアもできる商品の販売を決意したのです。
少しでもお客さまの声に応えるために、『Cキューブ』のケア剤を使って、レンズが変形しないか、ちゃんと汚れが落ちるか等の検査を実施し、100種類以上のレンズで適合性を確認しました。
そうして薬局やドラッグストアなど身近な場所で購入でき、多くのメーカーのコンタクトレンズをケアできる製品として発売された『ロートCキューブベースソリューション』は、生産が追いつかないほど大きな反響を呼びました。

▲センセーショナルな発売となった「ロート Cキューブ」シリーズ(写真は現在の製品)。

レンズ洗浄剤の発売後、1999年にはコンタクトレンズ市場にも進出します。この当時、すでにたくさんのレンズメーカーが市場に存在し、ロートの進出は決して早いものではありませんでした。それでも販売に踏みきったのは、他のレンズに比べて種類が少ない乱視用レンズに、お客さまの需要を見出したから。乱視の多い日本人に合うレンズをお届けし、「自分に合ったレンズで快適に過ごしてほしい」という思いが込められていました。

そして、2001年には日本初となる、3カ月定期交換型の乱視矯正用ソフトコンタクトレンズ『ロートI.Q.90 トーリック』を発売しました。“使い捨て”といえば2週間交換レンズが主流だった時代に3カ月定期交換型にしたのは、眼科医が推奨する3カ月ごとの眼科受診を普及させるため。目の健康を本当に守るためには、「医師の力が必要だ」とロートは考えていたのです。そして現在では1日使い捨てタイプも発売し、お客さまの使用場面やニーズに合わせてさまざまなレンズを提案しています。

▲現在販売しているコンタクトレンズ。2015年には使い捨てコンタクトレンズ(写真右)も発売。

107年の歴史が裏打ちするトータルアイケア

まだ歴史は浅いながら、コンタクトレンズという新しい市場でも挑戦を続けるロート。2015年には、体の内側から目にアプローチすることも重要と考え、見る力をサポートするサプリメント「V5粒」を発売。

▲2015年に登場した「ロート V5粒」は、目の働きをサポートするサプリメント(ロートで初めての機能性表示食品)。

目薬、コンタクトレンズ用剤・洗浄剤、ソフトコンタクトレンズ、サプリメント…ここまでトータルでアイケアを叶えられるのは、おそらくロートだけではないでしょうか。目薬の発売以来107年という長い間、時代によって変わるさまざまな目の悩みと向き合い続けてきたロート。これからも人びとに目の悩みがある限り、ロートは歩み続けます。

取材・文:芳賀直美+プレスラボ

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