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お客様一人ひとりの声に、
耳を傾け続ける企業でありたい

Keywords: よろこビックリの声, お客様視点

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お客様からいただく声は、より良い製品やサービスづくりには欠かせません。お電話やお手紙、メールなど、さまざまな形でいただくお声は毎日約200件。お客様サポートセンターは、お客様と直接お話ができる数少ない部門であり、お客様と社内とを「つなぐ」架け橋の役割を担っています。


藤井 泰代 -顧客製品情報部 お客様サポートセンター
野村 直子 -顧客製品情報部 VOCグループ

「お客様の声を聴くこと」は
明日への原動力
70年前から続く社内での大事な習慣

ロート製薬が、製品をご使用いただいたお客様の声を聴くことを始めたのは1952年。当時、新発売された「ぺニマイ目薬」に「ご愛用者の声調査カード」と名付けられたアンケートはがきを同封したことがきっかけでした。当初の目的は、お客様の声を聴くことと共に、実売数と在庫の乖離を把握するためでもありました。社内の各部門で回覧を行い、お客様の状況を知ることは、日々の仕事の励みになるだけでなく、製品の改良や開発のヒントにもなっていきました。

製品数も増えるなか、1968年には品質保証管理室の中に4~5人のお客様対応部門を設立。以降も組織の形を変えながらお客様対応のための部門は進化。現在では、電話などで直接お客様とのコミュニケーションを行うお客様サポートセンターは17名と、そのお客様の声を分析し、社内の各部署に共有をするVOC(Voice Of Customer)グループの4名が一体になって取り組んでいます。

直近では、記録した対応内容を分析することができるツールを導入し、その情報をすみやかに社内に共有することも可能になりました。顧客製品情報部は、商品企画や研究開発、容器などを作る製品企画と肩を並べ、製品やサービスなどの改良や新たなものを生み出す大事な要素を司る部門となっています。

声の「数」よりもその「背景」が
製品づくりのヒントになる

2006年からは、喜びや驚きの声を「よろこビックリの声」と称し、週に一度行われる朝礼で共有しています。社内システムを経由して社員がお客様の声を確認することもできますが、各部署が輪番制となってお客様の声を代読することで、全社員で共有し合う場を設けているのです。21年度に寄せられた「よろこビックリの声」は実に2,866件。事業領域が拡大し、製品を通じて直接お客様とつながる機会の少ないメンバーも多いなか、私たちの原点である「お客様一人ひとりに寄り添う製品づくり」の根幹に触れる大切な時間となっています。

もちろん、喜びや驚きの声だけでなく、ご質問やお困りごとなど改善に対するお声も多く届きます。こうした声は関連部署に共有していますが、その伝え方にはある工夫があります。

それは、お客様が困った状況を、ありのままに伝えること。

たとえば「ふたが開けにくかったという声が年に○件あった」よりも「一人暮らしをされる80代の女性から、ふたが開けられないとの声があった。また別の方は…」との話の方が、課題が伝わりやすく感じるでしょう。同じお困りごとであっても、一人ひとり状況は異なるため、何に困っているのか、起こったことでどう困ったのかなど、お電話をいただいた背景をできる限り詳細にお伺いし、ありのまま共有しています。

実際に製品を手に取ってくださるお客様視点で捉えることがなにより大事と考え、社内のメンバーも自分事できるように、との想いがあるのです。

こうしたご意見の背景をふまえ、2022年7月には、長年多くの方にご支持いただいていた「メンソレータムADクリーム」の容器を改良。いただいた声は、さまざまな製品づくりの現場に活かされています。

どんなカタチであれ
お客様が真に望むものを提供したい

お客様サポートセンターの一人ひとりがロート製薬の代表であり、社内との架け橋です。会話のきっかけはさまざまですが、メンバーは皆、「お客様が本当に望んでいらっしゃること」を探ろうとしています。お客様との短い会話の中でいかに真意を聞き出すか。言葉一つ一つを大切に日々お客様との対話をしています。

こうした姿勢は、お客様サポートセンターのメンバーに限りません。たとえば新製品開発の場面では、開発担当者もお客様からのご意見、ご指摘内容に立ち返りながら開発を進めています。社内での打ち合わせ「お客様のお声から…」との会話がなされることも。お客様サポートセンターだけでなく、すべての社員が、主体的にお客様と向き合っています。

これからも
お客様の声に耳を傾けられる
企業であり続けるために

現在お客様対応部門のリーダーを務める私たちとしては、お客様の目線に立った企業で「あり続ける」ことを意識した行動を心がけています。たとえ自分たちがいなくなってもこの姿勢を絶やさないために、どのメンバーも強い意志を持つことが重要だと考えています。お褒めの言葉・お叱りの言葉、どちらも大事なご意見として今後も社内に共有し続けます。

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