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高品質で安心な製品をお届けするために

ロート製薬では、Well-beingな社会の実現を目指して、さまざまな製品・サービスを世に送り出しています。世界中の人々、そして地球全体にとって、Well-beingであるために、開発から原材料の調達、生産、流通、販売、使用までのすべての段階において、高いレベルでの製品の安全性を追求し、品質向上に努めています。

研究開発

製品を開発する際には、その商品の効果や使い心地だけではなく、同時に「安全性」と「品質」を考えることが必要です。原料については、既知のデータや情報に加え、客観的な評価法を用いた安全性の試験を行い、それをもとに有害な性質がないか、配合の組み合わせによる悪影響は出ないか等を確認した上で配合の可否を判断しています。原材料としての安全性だけでなく、製品として安全に使用できるように確認をしています。
また、お客様・患者様のお手元にお届けし、使い終わるそのときまで、変わらぬ効果と高い品質を保つことができるように、製品の設計を行っています。医薬品の有効成分は化学物質でできていることが多く、水に混ぜた状態では成分が分解することもあります。医薬品では、効果があり、使い心地まで考えた処方を開発すると同時に、有効成分や品質が3~5年間※安定して保てるように設計をしています。1つの処方を作るまでにいくつもの製剤を分析し、容器との相性も含めた色々な角度から評価を行い、様々な試験の関門を経て、最終的に安心してお使いいただける製品をお届けしています。

※製品により異なります。

生産計画・調達

生産計画

お客様と市場の動きを見ながら、市場での欠品を発生させないように、また過剰在庫にならないように調整し、また工場での生産効率も鑑みながら生産計画を組み立てています。製品の品質を保てる期間は限られています。できる限り生産したての製品をお客様・患者様にお届けできるように努めています。

調達

品質のよい製品を安定的にお届けするためには、質の高い原材料を安定して調達することが大切です。サプライヤーと協力し、持続可能性にも最大限配慮しながら、原材料の品質を保つよう努めています。また、当社はグローバルなネットワークを活用し、調達拠点の分散化にも取り組んできました。サプライチェーン全体で品質を高めていきます。

生産・品質管理-原材料の受入・試験-

当社の工場で受け入れている全ての原材料については、いくつもの試験項目や試験方法が定められており、それらの方法を遵守して検査を実施しています。
この検査は、当社の試験技能基準に合格した資格者が行っています。
また、原材料の製造所において、製造業者との取り決めに基づき、定期的に監査を実施しています。

生産・品質管理-製造現場の管理-

衛生管理

工場に入場する際は、手洗いを行い、専用の作業着、専用靴、ヘアーキャップ、マスク、手袋などで全身を覆い、入場します。

環境管理

製造の各作業場では、微生物検査や、空調フィルターの検査も定期的に行うことで、環境管理を徹底しています。

製造用水

製造用水に関しては、検査を行い、管理された水を使用しています。

製造設備・器具の管理

全ての製造工程では、あらかじめ洗浄され、滅菌された設備や器具を使用しています。

また、ロートグループの製造環境だけではなく、製造を委託している企業の生産・品質管理にも気を配っています。製造委託企業がGMPの基準に基づき製造を行っているか、定期的に点検をしています。

生産・品質管理-秤量工程-

当社では、入庫から受入試験検査、 製造、保管、最終検査、出荷にいたる工程全てを製造システムを用いて管理しています。
秤量工程では、製造システム の製造指図に従い、秤量する原料を自動倉庫から取り出し、クリーンルームへ搬入します。
なお、作業員は品質試験に合格した原料のみ扱うことができ、不合格品や試験中の原料は製造システムによるコントロールにより、取り出すことができない仕組みになっています。
秤量を行う原料は、ラベルの目視確認とともに、バーコード照合を行うことで、指図通りの原料であることが製造システムで確認され、取り違えを防止しています。
また、秤量値についても作業者と 製造システムのダブルチェックで誤秤量を防止しています。
交叉汚染を防止するため、1 成分ごとに秤量し、清掃によるラインクリアランスを実施しています。

生産・品質管理-調製工程-

調製作業は、原料及び製造用水の投入量、投入順序、攪拌や温度など製造システムの指図に従って行われます。
原料はそれぞれ投入直前に、バーコードで製造システムと照合し、正しい原料であることを確認します。
そして製造システムの指図に従って、作業員2名でダブルチェックを行いながら、調製作業を進めます。
点眼薬の場合、調製された薬液は、無菌ろ過フィルターで自動ろ過されます。この工程によって薬液は無菌となります。
ろ過された薬液は、貯留タンクで保管します。

生産・品質管理-充填工程-

充填工程では、品質試験に合格した容器に薬液を充填、装栓、直ちにキャップを装着し、製品の汚染を防止しています。
充填された製品は、容器に捺印機で製造番号や使用期限を印字します。
なお、不合格品や試験中の容器は製造システムによるコントロールで取り出すことができない仕組みになっており、
使用する容器は、ラベルの目視確認とともに、バーコード照合を行うことで、取り違えを防止しています。

生産・品質管理-包装工程-

包装工程では、ラベルを貼付、ピロー包装を経て、紙箱に梱包します。
ラベルの有無や、製造番号などの法定表示事項、使用期限などが漏れなく印字されているかは、カメラで全数検査しています。
梱包された製品は、出荷試験が完了するまで、倉庫内で保管します。
なお、使用するラベルなどの表示材料は、保管管理責任者の管理のもと、施錠して保管し必要な時に倉庫から製造工程に供給されます。

生産・品質管理-最終試験-

出来上がった製品の品質を保証するため、定められた規格に合致しているか、キャップの開けやすさなど実際のお客様の使用場面を想定した品質なども、試験をして確認しています。
試験に使用する分析機器は、定期的に保守点検、キャリブレーションされています。
試験の電子データについては、専用のシステムを採用し、 不正アクセスの防止、 データの完全性、 データセキュリティなど、 得られたデータが 確実であることを保証しています。

生産・品質管理-出荷判定-

出荷のために必要な各種試験検査データは、品質部門の出荷判定者の元に集められます。
出荷判定者はこれらの情報に加え、全ての工程の記録を精査して、製造管理・品質管理が適切に行われたことを確認し、出荷の可否を決定します。
出荷可と決定された製品は、倉庫から出荷専用バースを経て出荷され、お客様の元へ届けられます 。

流通

ロート製薬の製品の多くは、配送会社によって運ばれ、代理店、小売店、又は医療機関を経てお客様・患者様のお手元に届きます。配送時の品質を確保するため、各種輸送試験を行い、製品の破損や傷・へこみ、液漏れや劣化などがないように事前に確認をした上で、製品の規格を決定しています。また、適切な温度にて保管、輸送が行えるよう、管理を徹底しています。製品の保管や輸送については、お取引先と定期的な品質会議等の密なコミュニケーションをとり、管理ポイントを確認して、課題を発見し改善につなげる体制を整えています。お取引先と連携し、お客様・患者様にお届けする製品の品質担保に努めていきます。

お取引先との連携

お問い合わせ

当社の品質管理は、店頭に製品をお届けした後も続いています。
製品を直接お客様にお届けいただく小売店と連携し、お客様へ適切な情報提供を行うとともに、お客様からの声や小売店の販売員様からの気づきを、営業スタッフを通じてフィードバックいただいています。お客様のお手元に届いたあとには、製品に関するご意見や質問、品質に関するトラブルについてご相談いただけるよう、「お客さま安心サポートデスク」を設置し、真摯に対応をしています。当社は、アイケア製品から内服薬、検査薬、スキンケア製品、食品にいたるまで、幅広い分野の製品をお客様にお届けしています。多種多様な質問にご対応できるよう、さまざまな資格を有するスタッフが、丁寧に誠実にお客様のお困りごとや疑問にお答えできるよう努めています。また、お客様から直接いただく声を開発に活かす仕組みを70年以上前から構築し、いただいたご意見を大切に社内全体にフィードバックする体制を敷いています。より高い品質を求め、お客様に安心・安全をお届けできるように、改善を続けています。
医療機関から処方される製品に関しては、お取扱いいただく医療機関への適正使用情報の説明を、専門スタッフが丁寧に行い、法令やガイドラインに従って、安全にお使いいただけるように努めています。また、品質に関わるお問い合わせや、有害事象については、迅速かつ適正に調査を実施する体制を整えています。

お客様とのコミュニケーション

信頼性保証

当社では、高品質な製品を安定して供給するため、法令や行政、業界基準に準拠するとともに品質マネジメントの国際認証を取得しています。
また、医薬品医療機器等法をはじめとする各国の法規制を遵守し、製造販売後の品質保証、安全性管理を行い、副作用の安全性情報を収集する安全性監視体制を構築しています。

【製造販売業 三役体制図】

品質保証体制