PHYTO EXOSOME

ひらけ、細胞の力。

細胞の力を、ひらいていく。

人は、細胞からできている。身体も、臓器も、そして肌も。
私たちはこれまで、乾燥やハリ不足など、肌に現れた悩みに合わせて、必要なものを「与える」ことでケアしてきました。
けれど、その肌をつくっているのは、一つひとつの細胞です。

肌の美しさも、健やかさも、その土台には、細胞がそれぞれの役割を果たし、健やかな状態を保とうとする力があります。
その力を長く活かしていくことが、ロートが考える肌のロンジェビティです。

だからこれからのスキンケアに必要なのは、表面に現れた悩みだけを見るのではなく、肌をつくる細胞が本来持つ働きを、どう支え、引き出していくかを考えること。

ロート製薬は再生医療研究を通じて、長年、細胞そのものと向き合ってきました。
その知見を、もっと多くの人の日常へ届けたい。
その想いから着目したのが、細胞の働きに関わるエクソソームでした。
何を肌に与えるかだけではなく、肌の土台となる細胞の力そのものに目を向ける。
そこに、私たちはスキンケアの新しい可能性を見出しました。

  • 植物には、まだナニカある。

    私たちが見つめたのが、植物、微生物、そして藻類です。植物や藻類は、自ら場所を移動することができません。強い日差しや乾燥、寒さなど、さまざまな環境を受け止めながら、自らを守り、適応し、成長していく。その生き方には、長い時間をかけて培われた生存戦略-生命の知恵があります。

  • 細胞から細胞へ。

    細胞は、一つひとつが独立しているようで、実は互いに情報を受け取り合いながら、それぞれの役割を果たしています。身体が健やかな状態を保つためには、個体、臓器、そして細胞が、調和を保ち続けることが欠かせません。その細胞同士の対話を担う存在のひとつが、エクソソームです。
    エクソソームは、細胞から細胞へ届けられる、メッセージを託した極めて小さなカプセル。たとえるなら、細胞が次に何をするかを考えるためのヒントが書かれた、小さな手紙のようなものです。
    細胞はその手紙を受け取り、周囲の細胞と対話を重ねながら、健やかな状態を保とうとします。植物・微生物・藻類もまた、厳しい環境を生き抜くなかで、細胞同士のコミュニケーションを重ねてきました。ロート製薬は、そこにある生命情報の可能性に着目。細胞間の対話という仕組みに着目し、肌細胞が本来持つ働きを引き出すアプローチを研究しています。

  • フィトエクソソーム技術誕生

    そして植物の生存戦略は、細胞の対話を担うエクソソームが鍵である事が研究でわかってきました。フィトエクソソームとは、植物・微生物・藻類由来のエクソソーム様細胞外小胞を応用する、新たな研究領域です。
    私たちが考える「ひらく」とは、もともと持つ力をのびやかに引き出すこと。植物が芽吹き、花を咲かせるように。肌細胞が本来持つ働きを引き出し、ひらいていく。フィトエクソソームは、肌の土台となる細胞の可能性をひらく、最先端の技術です。

ACTION
  • ACTION:01

    健やかさへ導くメッセージを届け細胞間の対話を支える

  • ACTION:02

    細胞がいきいき働ける環境を整える

  • ACTION:03

    肌が本来持つ、美しく健康になる力を引き出す

  • ACTION:04

    美しく健やかな肌を、未来へつないでいく

細胞本来の力を引き出す

イメージ図

肌細胞内に藻類由来フィトエクソソームが取り込まれていることを確認

ヒトの肌の「表皮角化細胞」「線維芽細胞」それぞれに、藻類由来フィトエクソソームを添加したところ、いずれの細胞にも取り込まれていることを確認しました。

[表皮]ヒト表皮角化細胞

[表皮]ヒト表皮角化細胞 添加前

添加前

[表皮]ヒト表皮角化細胞 添加後

添加後

[真皮]ヒト線維芽細胞

[真皮]ヒト線維芽細胞 添加前

添加前

[真皮]ヒト線維芽細胞 添加後

添加後

※赤:ヒトの細胞、 青:細胞の核、 緑:藻類由来フィトエクソソーム
藻類由来フィトエクソソームをヒト表皮角化細胞、ヒト線維芽細胞に添加し、培養24時間後に観察。

SOURCE

ロートが着目したのは、亜熱帯の強い紫外線と、汽水域という過酷な環境を生き抜く微細藻類「パブロバ」です。
パブロバは、強烈な紫外線、潮の満ち引き、過酷な乾燥。私たち人間なら一瞬で傷んでしまうような環境を、数億年ものあいだ生き抜いてきた生命体だからこそ、人間が持ち得ない、進化の知恵と無限のポテンシャルが宿っていると考えられています。
こうした厳しい環境を生き抜いてきた藻類の力を活かし、そこから得られるフィトエクソソームを研究しています。藻類由来フィトエクソソームは、肌に起こる炎症や老化に関わる複数の現象にアプローチし、表皮・真皮の両面において土台から肌環境を整えることが期待されています。
ロートは微細藻類を工業的に大規模培養し、フィトエクソソームを安定量産できる設備と技術を独自に確立しました。そして、そこから安定的に大量精製する技術も、世界に先駆けて構築しています。

藻類農園FARMO

藻類農園FARMO

沖縄県久米島町にある「藻類農園FARMO」。日本で初めての藻類の研究、生産、加工、そして観光サービスが一体となった施設です。

藻類由来フィトエクソソームの肌へのはたらきかけ

  • 紫外線による炎症を抑える

    紫外線を浴びた肌では、炎症性物質のひとつであるPGE2が分泌されます。ヒト表皮角化細胞に紫外線(UVB)を照射した試験では、藻類由来フィトエクソソームを添加することで、PGE2の分泌が抑制されました。

    UVB照射による炎症性物質量の変化

    EVs:藻類由来フィトエクソソーム
    試験方法:ヒト表皮角化細胞にUVBを照射し、PGE2の分泌量を測定。コントロールを100として比較した。

  • 皮膚バリア再建を促進する

    皮膚の健康を支える重要な働きのひとつが、肌のバリア機能です。表皮のタイトジャンクションは、バリア機能を担う重要な構造で、表皮細胞どうしをすき間なくつないで密閉することで、水分の蒸散や外的刺激・異物の侵入を防ぎ、肌のうるおいを保ちます。
    しかし、乾燥や紫外線などの外的刺激によって表皮細胞の状態が乱れると、タイトジャンクションが十分に形成されず、バリア機能が低下することがあります。
    藻類由来フィトエクソソームを与えることで、表皮のタイトジャンクション形成が促され、健やかなバリア機能の形成をサポートすることが示されました。

    タイトジャンクションの変化

    タイトジャンクションの変化 対照群

    対照群

    タイトジャンクションの変化 藻類由来フィトエクソソーム群

    藻類由来フィトエクソソーム群

    緑:タイトジャンクション
    試験方法:ヒト表皮角化細胞に藻類由来エクソソームを添加し、タイトジャンクション形成能を評価。​

    IFSCC大会研究発表済み

    (国際化粧品技術者会連盟)

  • コラーゲン線維の合成を促進する

    コラーゲンは、真皮の構造を支え、肌のハリや弾力を保つ重要な成分です。加齢や紫外線などの外的要因によって減少したり、構造が乱れたりすることで、シワやハリの低下につながります。また、ビタミンCはコラーゲン合成に欠かせない必須ビタミンです。藻類由来フィトエクソソームをビタミンC誘導体(※リン酸アスコルビルマグネシウム)と組み合わせることで、真皮のコラーゲン線維形成が促進されることが示されました。

    無処置

    無処置

    藻類由来フィトエクソソームのみ

    藻類由来フィトエクソソームのみ

    ビタミンC誘導体※のみ

    ビタミンC誘導体※のみ

    藻類由来フィトエクソソーム+ビタミンC誘導体※

    藻類由来フィトエクソソーム+ビタミンC誘導体※

    青:線維芽細胞、赤:コラーゲン線維
    試験方法:ヒト線維芽細胞に藻類由来フィトエクソソームを添加し、2週間培養後の1型コラーゲン線維形成を免疫細胞染色法で観察。
    ※リン酸アスコルビルマグネシウム

    IFSCC大会研究発表済み

    (国際化粧品技術者会連盟)

WHY ROHTO

ロートが考えるロンジェビティとは、単に寿命を延ばすことではなく、人が長く健やかに、そして若々しく生きることを指します。
こうした状態を支えるためには、身体が本来備える働き、すなわち個体・臓器・細胞が調和を保ち続ける恒常性が欠かせません。
ロートのロンジェビティ研究は、「細胞研究」を起点に、この恒常性維持の仕組みを科学的に理解し、健康で若々しい状態をどう保つかをサイエンスで解き明かすものです。
人生100年時代に健やかに生きることは一人ひとりの願いであると同時に、家族や地域、社会の活力にもかかわる課題です。
ロート製薬は細胞研究で培ってきた知を、人を、社会を、明日の世界を元気にするために製品やサービスとして皆様にお届けしていきます。

  • ロートの研究力

    フィトエクソソームの価値は、素材を見つけるだけでは生まれません。
    「どの素材に可能性があるのか」「どのような情報を含んでいるのか」「肌細胞に届いたとき、どのような反応が起こるのか」まで、一つひとつを見極める研究が必要です。
    ロートは、長年培ってきた皮膚科学・細胞研究の知見を活かし、パブロバをはじめとする素材の選定から、フィトエクソソームの解析、細胞を用いた有用性評価、そして化粧品への応用検討までをつなげて研究しています。

  • フィトサイエンス研究所設立

    細胞科学と、フィトサイエンス。二つの研究をつなぎ、自然が持つ可能性を、日々の健やかさへと活かしていく。
    ロートは、医療領域で培った細胞科学に加え、長年にわたり、エキスや生薬をはじめとする植物・微生物・藻類の力を探究してきました。2025年にはフィトサイエンス研究所を設立。これまで培ってきた植物・発酵由来素材の知見に、細胞外小胞研究や先端分析技術を掛け合わせ、フィトエクソソームの開発を推進。フィトエクソソームの抽出・精製・分析・品質評価を重ねながら、細胞研究を基盤とした新たなスキンケアの可能性を追求しています。

INSIGHT

次世代の美容と健康を革新するフィトエクソソームの未来

長年にわたり研究を続けてきた今も、エクソソームをはじめとする細胞外小胞の全体像には、なお多くの未解明な部分が残されています。しかし近年、細胞外小胞は単なる細胞間の情報伝達媒体にとどまらず、植物、微生物、動物といった異なる生物の間をつなぐ可能性を持つ存在として注目されています。
とりわけ、植物や発酵微生物に由来する細胞外小胞には、それぞれの生物が進化の過程で獲得してきた多様な分子が含まれています。その働きを科学的に解明し、品質、安全性、作用機序、そしてヒトにおける有用性を丁寧に検証していくことで、食品、化粧品、予防・先制医療など、新しいヘルスケアへの展開が期待されます。
将来、植物や発酵に由来する細胞外小胞が、一人ひとりの健やかな生活を支え、健康寿命の延伸、すなわちHealthy Longevityに貢献する時代が到来すると私は考えています。フィトエクソソーム研究は、一過性のブームではなく、生命科学と産業をつなぐ新たな研究領域として、今後さらに発展していくでしょう。

落谷 孝広 先生

落谷 孝広 先生

学校法人 東京医科大学 医学総合研究所 分子細胞治療研究部門 教授
国立研究開発法人 国立がん研究センター 研究所 細胞情報学分野 客員研究員

1988年大阪大学大学院博士課程修了、医学博士。日本細胞外小胞学会(JSEV)理事長。米国ラホヤがん研究所(現・SFバーナム医学研究所)ポストドクトラルフェロー、国立がんセンター研究所分子細胞治療研究分野主任分野長などを経て現職。Web of Scienceが選出するHighly Cited Researchersに2019年より7年連続で選出される。国内のエクソソーム研究を長年牽引してきた第一人者。