知的財産活動

知的財産活動の基本的な方針

ロート製薬では以下の基本方針のもと、知的財産活動を行っています。

  1. 他者知的財産権の尊重

    • 研究開発段階や新製品の発売に際し、他者の知的財産権を確認し、状況に応じて対応することで、他者の権利を尊重し、侵害防止に努めています。
  2. 自社の研究価値、ブランド価値を高める知的財産の獲得と活用

    • 研究開発の成果、ブランドの財産であるネーミングやデザインを、特許・意匠・商標などの知的財産権として確保することで、私たちの技術資産の保護、ブランド価値向上に努めています。さらに、弊社グループ会社全体で獲得した知的財産権を活用することで、グループ全体の事業推進にも貢献しています。
  3. 社外との協業、共創に基づく知財創出とその社会実装の促進

    • 当社グループ会社間、大学、他企業様とつながりをつくり、新たな価値を創出できる仕組みつくりを推進しています。
    • さらに獲得した知的財産権を必要に応じて社会に還元し、社会の発展に貢献する取組を始めています。

知的財産の活用事例

私たちはお客様からお寄せいただくご意見やご要望を活かし、使いやすさにこだわったモノづくりを行っています。特許権や商標権、意匠権による保護により、お客様により高い価値の商品をお届けできるよう努めています。

事例紹介

洗眼薬「下を向いたままでも洗眼できる!自立可能なイージーカップ®」

お客様のお悩み・ご意見

  • 洗眼の途中にカップを置きたいときがある

そんなお客様の悩みを解決する、イージーカップ®を用いた洗眼薬(商標5584434)

洗眼薬「下を向いたままでも洗眼できる!自立可能なイージーカップ®」
  • 自立可能で使いやすい形状(特許6095987)
  • 下向きで眼に適用でき、洗眼に効果的な液の流れを作り出すデザイン(意匠1476867)

検査薬「採尿しやすく使いやすい!ロートの尿検査キット」

お客様のお悩み・ご意見

  • 尿検査って尿をかける時に、汚れそうだな…
  • うまく検査できるか不安…

そんなお客様の悩みを解決する、採尿しやすい検査キット

検査薬「採尿しやすく使いやすい!ロートの尿検査具」
  • キャップを付けて持ち手を伸ばせるスティックデザイン(意匠1360624)
  • 尿をしっかりキャッチする形状(特許5632168、意匠1365031)

ブランドプロテクション

長く愛されるブランドを守るために

「Vロート」ブランドは、1964年に発売した目薬「V・ロート」から始まり、2024年に60周年を迎えました。
現在はサプリメントにも展開を広げ、「V」を象徴する目のトータルケアブランドとして成長を続けています。
このような歩みは、長年にわたり多くのお客様にご愛用いただき、お寄せいただいた信頼の賜物です。その信頼によって育まれたブランド価値は、ロート製薬にとって重要な資産です。

私たちは、商標権をはじめとする知的財産権の取得・保護を通じて、「Vロート」ブランドの価値を守ってまいります。

模倣品対策

近年、ロート製薬の製品を模倣した偽造品がインターネットサイト等で確認されています。
これらの偽造品は効果や安全性が保証されておらず、お客様が万が一ご使用された場合に健康被害を引き起こす恐れがあります。

メラノCC 薬用しみ 集中対策 プレミアム美容液(医薬部外品)

全てのお客さまに安心して正規製品を手に取っていただけるよう、模倣行為に対して法的措置を含む厳正な対応に取り組んでいます。

対策事例

  • 日本税関への輸入差止申立(メラノCC、Obagi等)
  • 各ショッピングサイトの知財権に関する保護プログラムの活用及び侵害品の削除申請

知的財産を活用した異分野への展開・共創の促進

私たちは、これまで培ってきた技術を基盤に、新たな価値の創出に活用する取組を推進しています。社内では、私たちが所有するアセットを、分野を超えて活用を進めています。
また、私たちだけでは活用しきれない技術については、保有する特許技術のライセンス活動を行っています。

よりWell-beingな世界を実現できるよう、製品やサービスを共に開発いただくパートナー様を募集しておりますので、まずはお気軽にお問合せください。

事例紹介

「気持ちいい清涼感」を目薬から胃腸薬へ

ロート製薬は目薬の清涼感研究から、不快な刺激を抑える処方技術「スマートクールテック®」(特許6687781号、特開2024-180505)を開発し、多くの目薬製品に応用してきました。
私たちは、これらの技術を目薬に搭載するだけで終わらせず、“お客さまに気持ちよさを提供する”ことを異分野へも拡げようと試みました。清涼感のメカニズムを受容体レベルで解析して得られた知見を、目薬から、異分野である胃腸薬へ応用したのです。

鍵となるのは、痛みや化学刺激を感知するTRPA1受容体。メントールは清涼感を生む一方でTRPA1を活性化し、沁みるような刺激感を生むことがあります。私たちはこれまでの目薬研究の中で、ペパーミントオイルに含まれるメントンやα-ピネンがTRPA1活性化を抑えることを見出してきました。
この刺激感をやわらげる発想を胃腸薬に展開するため、生薬成分として知られているチンピやニンジンに含まれる植物由来成分「リモネン」に着目。私たちは低濃度のリモネンがメントールによるTRPA1活性化を抑えることを見出しました。
パーシャルアゴニストとして作用することで、やさしい清涼感を実現すると考えられています。

この取り組みにより、「飲んだ瞬間スーッと気持ちいい」という新しい服用体験を、受容体レベルのサイエンスで設計することができるようになりました。目薬で培ったユーザビリティへの徹底したこだわりの知財技術を、胃腸薬へまで展開した事例です。

肌と目を融合したスキンケア技術

近年、老化細胞が分泌する炎症性物質(SASP因子)が周囲の正常細胞に炎症を広げ、老化を促進することが明らかになってきました。ロート製薬はこれを「老化炎症」と呼び、スキンケア領域で研究を進めています。
その中で、あるセラミドの組合せがSASP因子の分泌やその機序を抑えることを確認しました。

さらに、目薬や胃腸薬の研究で蓄積した知見からグアイアズレンスルホン酸塩に着目し、2種のセラミドを追加することで効果が強化されることを明らかにし、技術を確立しました(特開2024-152524)。
これらの成分を製品に応用し、老化炎症や慢性炎症の抑制を通じて健やかな肌の維持に貢献しています。

今後も目や胃腸、肌などに関する研究成果を融合し、独自の技術発展に取り組んでいきます。

鳥取の海洋資源を佃煮やキムチへ有効活用。地域活性化へ貢献

(左)海藻クロメ(右)クロメを活用した佃煮「KING KUROME」

鳥取県沿岸で活用されてこなかった褐藻「クロメ」。私たちは、鳥取大学と共同でこの地域資源に着目し、抽出条件や成分特性の検討を通じてクロメの有用性を見出し、その成果として、組成物および製造方法に関する特許(特許第7744640号)を取得しました。
研究成果を鳥取県倉吉市の食品加工会社・宝福一有限会社へ技術ライセンスし、クロメの魅力を引き出した佃煮「KINGKUROME」を発売し、研究成果の地域還元に貢献しました。「KINGKUROME」は地域資源を活かした加工品として、クロメの認知向上にも貢献しています。

さらに、この取り組みは鳥取県内に留まらず、川崎信用金庫が主催する知的財産マッチングイベントを通じて新たな展開を迎えました。
ロート製薬が技術の活用可能性を紹介、同金庫がSDGs推進の観点から川崎市の食品メーカーである有限会社グリーンフーズあつみが運営する川崎のキムチ専門店「おつけもの慶」をマッチング。ライセンス契約を締結し、同社による新商品「クロメキムチ」開発・販売へとつながりました。

これらの取り組みは、未利用資源の価値向上と地域企業との協働を促進し、地方創生や持続可能な社会づくりに寄与する、ロート製薬の知的財産活用事例の一つです。研究成果を地域へ、そして社会へと循環させる知財の活用を今後も推進していきます。

ライセンス可能特許

お問合せ先

ロート製薬株式会社 オープンイノベーションチーム
open-innovation@rohto.co.jp

※お問い合わせの内容に応じて、各担当より回答させていただきます。
お問い合わせの内容によっては、お時間を要する場合やお答えできない場合がございますので、予めご了承ください。