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生産技術

生産技術部 施設管理グループ

技術系総合職(生産技術)

ロートネーム

ずっくん

機械系出身/2013年入社

自分の悩みから目を向けた、
製薬会社の技術職

「機械工学を専攻していたので周囲の友人の就職志望先は機械系メーカーが一般的でした。ただ、昔から肌が弱かったこともあり、実家でロート製薬の商品を使っていたことがきっかけで、日用品や化粧品に携わる仕事に興味を持ち、技術職の仕事を調べ始めました。」

と照れくさそうに教えてくれたずっくん。「生産技術」という仕事があったことは知っていたものの、少し異質な進路でもあったので、就職をした先輩にも話を聞き、企業ホームページを調べ、仕事についても理解した上で、正式にロート製薬を就職先に選び、入社をすることに。

「新入社員研修を終えて、大阪本社の設備開発グループに配属になってからは基礎となる加工技術を学んだり、設備の組み立てに携わってみたりと、機械系らしいキャリアを歩んでいきました。ただ、その仕事も想像以上に幅が広くて。」

設備開発グループに在籍していたのは2年間。その間にインドネシアの子会社工場に導入する設備や沖縄で手掛けるパイナップルジュース生産のための設備に関わる部品製作や組立など、海外や新規事業に関わる仕事にも参画したそう。毎回戸惑いながらも、前向きにとらえ、技術者としての糧にしていきました。

「工学視点×品質視点」で
生み出すものづくり基盤

入社3年目にはロート製薬の主力工場でもある上野テクノセンター(三重県伊賀市)の施設管理グループに異動になり、プラントエンジニアとしての仕事が始まりました。

「ここでの仕事やチャレンジも幅広く、日々勉強しながら新しいチャンレンジを続けてきました。実際に来週一週間は外部講習を受けてきます。もちろん現場で先輩たちにOJTで教えていただくこともあるのですが、基礎となる知識は外部講習で学び、実際に現場で活かしてみることもよくあります。」

プラントエンジニアの仕事は主に保全業務と営繕工事業務の2つに分かれます。保全業務では電気、空調、圧縮空気設備、製薬用水設備など生産に必要不可欠な設備のメンテナンスや製造環境の維持が中心。営繕工事業務では医薬品や化粧品を生産するための環境整備に関わる設備導入や改善が中心になります。
医薬品等の製造にはGMPといわれる製造管理や品質管理のために守るべき法令があります。法律に定められた環境を維持するために、設備全体をどのように構成すればいいのかを考えていく。ここにプラントエンジニアの仕事の面白味があるとずっくんは教えてくれました。

「機械一つ一つは技術的に出来ることに制約があります。一方で品質面では守らなければいけないことが決まっている。では、どうやって実現していくのかを考え、品質部門と協議しながら進めていきます。このすり合わせを実現するプロセスがエンジニアの腕の見せ所ですね。」

実際に設備導入は一筋縄ではいかないことも多いそう。技術的な制約を超えるための設備を導入できるように、現状の設備で何が達成できていないのかを整理し、取引先となる機械メーカーや施工業者と対話し、仕様を一緒に描いていくこともあるそう。また、設備導入後も、期待通りの役割をきちんと果たしているのか、バリデーションと呼ばれる科学的根拠や妥当性があるのかの検証作業も待っています。データをきちんと取り、記録や報告書に残し、実際に適切に運用できるようなSOPといわれる作業標準書に落とし込むなど、関連部署と一緒に品質の基盤をつくっていきます。

「もちろん最初の頃は品質の知識なんて全くありませんでした。毎日の保全業務を通じて何を大事にするべきかを確認しながら学んでいきました。近年では査察対応にも携わるようになり、国内外の機関からの査察に対応できるように、設備面だけでなく、GMPの知識も吸収し続けながら仕事をしています。」

進化する工場を主体的に
進化させていく仕事

「保全業務も単なるルーチン業務ではないんです。何よりきちんと実施していないと工場が止まり、お客様が待って下さっている商品を生産できない可能性が出てしまいます。すべてを一人でやっているわけではありませんが、僕たちの仕事が工場の操業に関わる重要な部分を握っている感覚です。」

設備は大事に維持・管理していても故障することもあり、すごく気を遣う仕事。設備保全のために発注した部品が思うように届かなかったり、規格が違ったりして冷や汗をかいたこともあるそう。
また、水質汚濁や大気汚染を起こさず、脱炭素・省エネルギーを実現していくなど、社会的にも環境配慮の重要性が高まる中で、これらを一手にコントロールするのもプラントエンジニアのお仕事。現状を把握し、どうすれば改善できるのかを考え、提案していくことも求められてきます。

「保全業務を通じて、日々工場全体を眺めていると、こうしたいなと思えるアイデアも浮かんできます。それは設備効率の面もありますし、品質の面でも。思い浮かんだアイデアを軸に相談をはじめ、改善していく楽しさもあります。生産現場というと、直接お客様と触れる機会のないお仕事ですが、自分たちの仕事によって工場で働く仲間の作業負荷が変わり、感謝されることもあり、やりがいにはつながっています。」

最近取り組んでいるのが工場内の温度管理情報を自動収集できる仕組みづくり。品質基準を守るために、フロアごとの温度管理が求められます。今まではフロアに置かれた温度計の記録を各職場のメンバーに確認・回収してもらいまとめていましたが、自動化にむけた模索を始めています。
一般的には自動化されることのメリットの方が多そうですが、システム化してしまうと、どこかでエラーが出た際に全体に影響を与えてしまうので、手動であるメリットもあるそう。また、GMPの基準の中で、自動機器に関する基準もあり、改ざんが出来ないか、データが本当に正しいかなどを検証する必要があります。思っていた通りに進むこともあれば、そうでないこともあり、試行錯誤の日々を過ごしています。
こういう場合の知恵や工夫一つとっても、まだまだ先輩たちに及ばないことも多く、エンジニアとして様々な経験をしながら成長していきたいと語ってくれました。

「今後は電気制御の仕事にも関わっていきたいと思っています。僕が学んできた機械の領域は目に見えて形がわかるのですが、電気は目に見えないのですごく難しい領域。工場全体の操業にも関わりますし、エンジニアとしては強くなりたいですね。もちろん専門性を突き詰める働き方もありますが、せっかくなら幅広く色んな事が出来るエンジニアになりたいですね。」

編集後記

「製薬会社で働く」と聞いて多くの方がイメージするのは白衣を着た研究員や開発された商品を販売する営業の仕事。そのため、機械や電気など工学系の分野を勉強されている方にとって、就職先の一つとして考えられることは少ないのが実情です。幅広い商品群の生産を自社で手掛けるロート製薬では、ものづくりのプロセスを支える工場や生産設備に関係する、工学系出身の方が活躍できるフィールドも存在します。今回のインタビューを通じて、幅広い視点で生産現場に携わり、試行錯誤しながら主体的に進化する工場づくりに携わる仕事という印象を抱きました。機械や電気など工学系の分野を勉強されている方に就職先の一つとしてご検討いただけると嬉しいなと思っています。