ロート製薬が全従業員約1,700名を対象に風疹ワクチンの予防接種を無料化

ロート製薬が全従業員約1,700名を対象に風疹ワクチンの予防接種を無料化 ~働く社員の健康と将来生まれてくる赤ちゃんの健康を守るための取組み~

2018年10月19日

ロート製薬株式会社(本社:大阪市、代表取締役会長兼社長:山田邦雄)は、国立感染症研究所より発表された風疹急増に関する情報※1を受けて、風疹に対する正しい健康意識の普及啓発を図るとともに、従業員ならびに将来生まれてくる赤ちゃんの健康を守ることを目的として、2018年10月より全従業員を対象に風疹ワクチンの予防接種を無料化いたします。

風疹ワクチン予防接種無料化の背景

2018年現在の首都圏を中心とした風疹の急増

国立感染症研究所から発信されている通り、2018年7月下旬から首都圏を中心に風疹の患者が急増しており、2018年10月3日時点で952人とすでに昨年の10倍を超える報告数となっています※1。全国への感染拡大が懸念される中で、いち早く全社員を対象とした予防接種無料化を実施することで、社員の健康を守るだけでなく、予防接種を受けずに発症し、周囲への感染拡大を助長させないことが、会社をあげて取り組むべき課題であると考えました。

働く女性と将来生まれてくる赤ちゃんの健康を守るための取組み

当社では女性社員が約6割を占め、出産後もほぼ100%の女性が仕事を続けていることから、健康経営の大きなテーマの1つとして「女性の健康」に取り組んでまいりました。風疹は、妊娠初期から20週ごろまでの妊婦がかかると、胎児が風疹ウィルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等の障害をもった赤ちゃんが生まれる可能性※2があります。現在、当社女性社員の平均年齢は約38歳で、妊娠・出産前の社員から現在妊娠中の社員などが幅広く在籍しています。社員とその家族、さらに生まれてくる赤ちゃんの健康を守るため、妊娠を望む女性社員はもちろんのこと、全社員の抗体の保有率を高める必要があると考えました。

働き盛りの30~50代男性の患者数が最も多く、免疫保有率も低いという実態

風疹はワクチン接種によって高い予防効果が期待される疾患ですが、感染症流行予測調査(2017年)※3によると、成人男性は30代後半、40代、50代前半の世代で抗体保有率が特に低いことが分かっており、2018年現在の風疹患者報告の中心もこの年齢層の成人男性が多くなっています。当社においても30~50代の男性社員が多く在籍しており、その多くが自治体等での抗体検査やワクチン費用助成などの制度があることを認識しているものの、仕事の多忙さから外部医療機関での予防接種を受けられていない現状があると考え、ワクチン費用無料化に加えて各職場での集団予防接種を実施することとしました。

風疹ワクチン予防接種無料化および集団予防接種の概要
  • 実施拠点:本社(大阪)、グランフロント大阪オフィス、東京支社、上野テクノセンター、ロートリサーチビレッジ京都
  • 対象:当社に勤務する従業員のうち、予防接種を希望する者(派遣社員を含む)
  • 実施時期:2018年10月より各拠点にて順次
  • 使用ワクチン:風疹・麻疹混合ワクチン(MRワクチン)
※集団予防接種に参加できない社員は、外部機関にて予防接種を受け、その費用を全額補助します

風疹について

  • 風しんの主な症状

    発熱、発疹を伴うウィルス性の感染症です。風疹ウィルスは感染力が比較的高く、感染した人のせきやくしゃみ、会話などでウィルスを含んだ飛沫が飛び散り、これを鼻や口から吸いこむことなどで感染します。発熱や発疹が主な症状ですが、症状が出ないこともあり、知らない間に感染し、周囲へ感染を拡大してしまうこともあり、注意が必要だと言われています。

  • 先天性風疹症候群とは※2

    妊娠20週ごろまでの女性が風疹ウィルスに感染すると、胎児が風疹ウィルスに感染し、難聴、心疾患、白内障、そして精神や身体の発達の遅れ等の障がいをもった赤ちゃんがうまれる可能性があります。これらの障がいを先天性風疹症候群といいます。先天性風疹症候群をもった赤ちゃんがこれらすべての障がいをもつとは限らず、これらの障がいのうちの一つか二つのみを持つ場合もあり、気づかれるまでに時間がかかることもあります。なお、先天性風疹症候群がおこる可能性は、風疹にかかった妊娠時期により違いがあります。特に妊娠初めの12週までにその可能性が高いことが認められており、調査によって25~90%と幅があります。

  • 風疹含有ワクチンの定期予防接種制度と年齢の関係

    日本において風疹ワクチンの予防接種の実施状況は、年齢によって大きくことなります。子供のころ、定期予防接種の対象ではなく1度も接種していなかったり、対象であっても予防接種を受けておらず抗体がなかったりする人も多いと言われています。特に、昭和37年4月2日~昭和54年4月1日生まれの男性は、中学生のときに学校で集団接種が行われていましたが、当時対象は女子だけだったため免疫保有率は低いと言われています。続いて、昭和54年4月1日から昭和62年10月1日生まれの方々は、男女ともに中学生のときに風疹のワクチンを接種することになったものの、学校での集団接種ではなく個別に医療機関に出向いて受けることになったため、この期間は男女ともに接種率が激減したと言われています。最後に昭和62年10月2日から平成2年4月1日生まれの方々は男女ともに確認が必要と言われています。男女ともに幼児期に接種する機会があり、接種率は比較的高かったものの、受けていない人や1回の接種だけでは抗体が不十分な人もいるためです。

※1:国立感染症研究所「首都圏における風疹急増に関する緊急情報(2018年)」
※2:国立感染症研究所「風疹Q&A(2018年1月30日改訂)」
※3:国立感染症研究所「感染症流行予測調査 抗体保有状況 風疹(2017)」