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5年目となる『妊活白書2022』公開。「妊活」意識・取り組みは日常化、一方で若年層の未来不安が顕在化

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5年目となる『妊活白書2022』公開 「妊活」意識・取り組みは日常化、一方で若年層の未来不安が顕在化 -誰もが「自分」を大事に思い、「自分らしく」生きるウェルビーイングな社会を目指して-

2023年3月29日

ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:杉本 雅史)は、「妊活」に対する知識・理解の普及を目指し、意識調査『妊活白書』を2018年から発行しており、今年度の調査結果を『妊活白書2022』として公開いたします。若年層の約半数が「子どもを欲しくない」と回答し社会への不安や懸念を抱く声がある一方、「妊活」に向き合う人たちの意識や行動の実態が浮き彫りになりました。

『妊活白書2022』に込めた想い

2018年から開始した白書は「子どもを欲しい」と望み、妊活に取り組む人・取り組もうとする人に焦点を当て、「女性が率先するもの」と思われがちな妊活の社会課題を背景に、パートナーと一緒に向き合いながら取り組む「ふたり妊活」の普及など、社会に声を届けられるよう努めてきました。5年目となる今年度は、白書のタイトルを「ふたり妊活のいま」から「みんなの妊活」に変更し、より広く生活者の「妊活・妊娠・出産」を取り巻く声に寄り添ってまいりたいと考えました。

「妊活白書2022」制作担当
広報・CSV推進部 阿子島文子

特に、本調査で明らかになった、「将来、子どもを欲しくない」と回答された方々のリアルな理由を目の当たりにし、この声を社会に届けなければいけないという大きな課題感を感じます。その声には、結婚・出産・子育てに対する負担、経済的な理由、将来への漠然とした不安感など白書には掲載しきれない様々な内容がありました。これらは「子どもを欲しくない」と思っている方だけでなく、「今」の日本の社会において多くの方が一度は感じたことがあるかもしれない重要なテーマだと思います。もちろん「子どもを欲しい」と選択している方々の中にも同じような不安を感じている人もいるのではないでしょうか。この調査結果をきっかけとして、多くの方々と一緒に考え続けていきたいと思います。

妊活を取り巻く現状と『妊活白書2022』調査サマリー

過去3年「子どもを欲しくない」人の数は徐々に増加、「妊活」は日常行動から

2022年の日本の出生数(速報値)は初めて80万人を下回り、過去最少を更新しました。※1 本白書における経年調査において、若年未婚男女における「将来、子どもが欲しくない」と回答した方は2020年の44%から徐々に増加し、今年度は49.4%、約半数という数値になりました。※2
一方で2023年4月の不妊治療の保険適用開始、フェムテック・フェムケアにみられる製品やサービスの広がりなど、「妊活・妊娠・出産」に関する意識や重要性は年々高まっています。多様な価値観が広がる中、妊活の取り組みはパートナーとの対話や日頃の健康管理など日常行動に広がっている兆しがみえてきました。※3

※1:厚生労働省による2022年の出生数(速報値)より
※2:『妊活白書2022』(対象 18~29歳未婚男女)
※3:『妊活白書2022』(対象 25~44歳既婚男女)

  1. 「ふたり妊活」実施率は再びコロナ前の数値へ

    2020年に過去最高であった60%の実施率が2021年55%、2022年48.1%と減少傾向に。

  2. 約半数の若年未婚男女※4が「将来、子どもを欲しくない」と回答、過去3年増加傾向

    将来子どもが欲しいかどうかを経年で調査。2020年の44%から徐々に増加、今年度は49.4%、約半数に。

    ※4:18歳~29歳

  3. 「未来に対しての不安」が、子どもをもつことのハードルを上げている

    若年未婚男女の「将来、子どもが欲しくない」理由として、経済的な理由の他、出産・子育てへの精神的、物理的な負担に関する懸念や未来に対する漠然とした不安感などの意見が多数よせられた。

  4. 半数以上が「妊活」は「子どもを望むすべての人が行うこと」と認識
  5. 「妊活」の取り組みは対話型/日常行動化へ

    既婚男女において「妊活」は妊娠に直接繋がる行動だけでなく、ライフプランに関する話し合いや日頃の健康管理などの日常行動に広がっている兆し。

  6. 妊娠前からの健康管理のためのカラダや健康に対する知識は広がっている

    プレコンセプションケア(妊娠前からの健康管理)という言葉の認知は低いが、すでに知識として自分のカラダや健康に対する知識が広がりつつある。

  7. 知識はあっても行動として実際に行えている人は少ない

    既婚男女の日常的な健康管理やパートナーとのコミュニケーションについては約3割、セルフチェックやケアに関しては約2割の実施率。

  8. 行動のきっかけはパートナーからの助言、自治体や職場の支援、柔軟な働き方など

『妊活白書2022』ダウンロードリンク

※本調査を貴媒体にてご紹介いただく際は、下記表記を必ずご利用ください。

「妊活白書2022 byロート製薬」

「気持ち」に寄り添い、「いのち、よろこび」への挑戦

当社は「大切な母体を守りたい」という想いから、一般向けの妊娠検査薬の必要性にいち早く着目し、1992年に日本初の一般用妊娠検査薬の販売を開始しました。当時、妊娠検査薬の正しい知識が浸透しておらず、日本全国を巡り、妊娠を望む人のための勉強会を開催し妊娠検査薬の必要性や知識を広めていきました。排卵日予測検査薬もコールセンターにいただいたお客様のお声をきっかけに、開発がスタートしています。また男性が妊活に向き合う第一歩を応援するため「運動精子濃度テストキット」も開発しました。更に、「妊活」のお悩みから、カラダづくりを応援するサプリメントも発売しています。
商品や『妊活白書』などの社会的な取り組みを通して、一貫して「いのち、よろこび」のメッセージを大事にしており、新しい命の誕生としての「子ども」に限らず、自分、家族、周囲の人たちなどを含めた「いのち」への感謝として表現しています。

社会の環境が変化し多様な価値観が存在しますが、子どもを望む、望まないに限らず、自分や周囲の人達を大事に思い、心やカラダ、健康について関心を高めケアをしていくことが、誰もが「自分らしく」生きられるウェルビーイングな社会をつくる第一歩だと考えています。私たちロート製薬は今後も「みんな」の気持ちに寄り添い、挑戦を続けます。