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半月板損傷の修復を目的とした医療機器開発に関する契約締結のお知らせ

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高研×大阪大学×ロート製薬 半月板損傷の修復を目的とした医療機器開発に関する契約締結のお知らせ

2024年4月19日

ロート製薬株式会社(大阪府大阪市、社長:杉本雅史、以下「ロート製薬」)と国立大学法人大阪大学(大阪府吹田市、総長:西尾章治郎、以下「大阪大学」)は、株式会社高研(東京都文京区、社長:垂水有三、以下「高研」)と共に、半月板損傷の修復を目的とした医療機器開発に関して、ロート製薬と大阪大学でライセンス契約を、ロート製薬と高研で製造委託契約を締結しましたのでお知らせいたします。

背景と狙い

ロート製薬は、総合経営ビジョン「Connect for Well-being」を掲げ、一人ひとりのウェルビーイングな生活を支えるため、既存領域にとどまらず様々なヘルスケア領域において挑戦を続けています。
半月板は、膝関節の中で、大腿骨と脛骨の間にある軟骨様の組織であり、クッションの役割を果たしています。膝に大きな負荷がかかると損傷し、自然治癒力は限られていることが知られています。半月板が損傷すると、膝の屈伸時に痛みや引っ掛かりの症状が発生し、また、将来的に変形性膝関節症の原因になり得るなど、長期間にわたり歩行や運動に悪影響を及ぼすことになります。半月板損傷に対しては、半月板縫合術あるいは半月板切除術が行われますが、十分な修復が期待できない症例も存在し、あるいは長期的には半月板組織が悪化し、痛みが再燃する症例も少なくないと考えられています。
大阪大学大学院医学系研究科 健康スポーツ科学講座スポーツ医学教室(中田研教授)と高研は、このような半月板損傷に伴う治療課題を解決するために研究開発を実施してきました。高研はアテロコラーゲンを用いた医療機器の開発や製造において長年の経験、実績を持っています。これらの知見を基に半月板損傷の治療課題を解決するアテロコラーゲン素材(以下「本素材」)の開発に成功し、大阪大学大学院医学系研究科 健康スポーツ科学講座スポーツ医学教室において非臨床試験、そして臨床研究を実施してきました。これら実績を踏まえて、ロート製薬が本素材の治験そして販売を実施することを目的として、上記契約に基づき、規制当局と協議を進めることといたしました。
現時点で、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律に規定する製造販売承認を取得した半月板損傷を修復させる素材は、国内に存在しておりません。本素材を医療機器として開発することにより、半月板損傷の患者様に対し、新しい治療選択肢を提供することができることを期待しています。

国立大学法人大阪大学

総長 西尾章治郎
所在地 大阪府吹田市山田丘1-1
URL https://www.osaka-u.ac.jp/ja
https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/hss/index.html
(大学院医学系研究科 健康スポーツ科学講座)

株式会社高研について

代表 代表取締役社長 垂水有三
所在地 東京都文京区後楽1丁目4−14
事業内容 医療機器、教育用医療モデル、化粧品原料、研究用試薬の開発および製造販売
URL https://www.kokenmpc.co.jp/