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アスコルビン酸誘導体の機能性を向上する素材を発見

アスコルビン酸誘導体の機能性を向上する素材を発見 -パルミトイルジペプチド-18がアスコルビン酸誘導体のコラーゲン産生を促進-

2020年4月7日

ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:杉本雅史)は、L-アスコルビン酸およびその誘導体を用いた、高機能性のスキンケア技術の開発を進めています。今回、アスコルビン酸誘導体の機能性向上に関する研究を進めた結果、パルミトイルジペプチド-18(商品名:ナノファイバージェル®)がアスコルビン酸誘導体のコラーゲン産生を促進することを明らかにしました。本研究成果は特許出願中です。(特願2015-130876)

研究成果のポイント

  • パルミトイルジペプチド-18が3-O-エチルアスコルビン酸のコラーゲン産生機能を促進することを確認
  • アスコルビン酸誘導体の生理機能の向上が期待される

研究の背景

水溶性ビタミンの一種である「L-アスコルビン酸(ビタミンC)」は抗酸化作用、コラーゲン産生促進作用、皮膚バリア機能改善作用などの様々な生理活性を持つ、アンチエイジングやスキンケアに効果的な成分であることが証明されています。L-アスコルビン酸は人間が体内で合成することのできない必須ビタミンの1つであり、くだもの(かんきつ類やいちご)や野菜等に多く含まれています。L-アスコルビン酸はサプリメント、外用剤の機能性成分として利用されている一方で、光、熱、酸素等によって分解されやすく、他の油溶性成分と比較して皮膚への浸透性が低いことが課題として知られています。これらの課題を解決するために、3-O-エチルアスコルビン酸をはじめとしたアスコルビン酸誘導体が開発され、ヘルスケア素材として応用が進められています。

L-アスコルビン酸の生理機能の向上に向けたアプローチ

3-O-エチルアスコルビン酸のコラーゲン産生促進作用を向上させる成分を探索しました。

研究の結果

パルミトイルジペプチド-18は3-O-エチルアスコルビン酸のコラーゲン産生促進作用を向上させる

正常ヒト真皮由来線維芽細胞に3-O-エチルアスコルビン酸とパルミトイルジペプチド-18を添加し、培養上清中に分泌されたI型コラーゲン量をELISA法にて定量した結果、パルミトイルジペプチド-18が3-O-エチルアスコルビン酸のコラーゲン産生促進作用を向上させることを確認しました。同様の作用はL-アスコルビン酸においても確認されました。

試験方法:正常ヒト真皮由来線維芽細胞を培養し、3-O-エチルアスコルビン酸(VC-Ethyl)とパルミトイルジペプチド-18(Pal-GH)※を含有する培養液を添加し、添加後24時間の培養上清に含まれるI型コラーゲン量をELISA法にて定量した。
(Dunnett’s test, **:p<0.01, ***:p<0.001)
(※パルミトイルジペプチド-18の溶解助剤を含む)

今後の展開

本研究により、パルミトイルジペプチド-18を併用することで、アスコルビン酸誘導体のコラーゲン産生促進作用を向上させることに成功しました。アスコルビン酸誘導体の有するヘルスケア、アンチエイジング機能をさらに高めたスキンケア技術の開発が期待されます。今後、L-アスコルビン酸およびその誘導体の生理機能をさらに向上させる技術の研究開発を継続してまいります。