「大学生の頃、ドラッグストアに行くのがすごく好きでした。地方出身で身近にドラッグストアのような日用雑貨を扱うお店が少なかったことも影響しています。買い物をしなくても、新しい商品が店頭に並び、見ているだけでわくわくしたことを覚えています。」
日常に溶け込んで役に立つけど、少し心がときめくようなものを創りたいと思い、メーカーを中心に就職活動をしていましたと語ってくれたのはプロダクトマーケティング部のひろかさん。内服薬や食品を中心に商品企画や、ブランド全体のマーケティング戦略の構築にも取り組まれています。
「実際にプロダクトマーケティング部に来て商品企画を始めたのは入社10年目の頃。営業からキャリアをスタートし、営業企画、マーケティング&コミュニケーションと3つの部署を経験してからでした。改めて振り返ってみると、今のタイミングだからこそできることもあるなと思います。」
店頭をかたちづくっていく営業の仕事はドラッグストアが好きだったひろかさんにとって、楽しい仕事だったようです。お客様の様子を観察し、お買い物中の心情を想像しながら、理想的な売り場の状態を考え、取引先に提案していく。関係を築いた店舗で小さな実験をして、売れる兆しを検証する。そんなことを繰り返しながらお客様が商品を購入することの役に立っている感覚が楽しかったそう。
「決められたカテゴリーに商品を提案するだけでなく、この商品はどこにあると悩んでいる方に気づいてもらえるんだろうとすごく考えていました。メディクイックHという頭皮湿疹に向けた商品をシャンプー売場の近くに並べたり、エクシブという女性用の水虫薬ブランドをストッキング売り場の近くに並べたり。提案が数字につながり、お客様の悩みの解決にもつながっていくのが嬉しかったです。」
ところが入社4年目、営業企画に異動になってからは少し悩んだ時期もあったそう。
自分の足で稼ぐ、商談をして、お店で売り場をつくって、すぐに数字になる営業スタイル。それとは異なり、市場全体の中からお客様にロートの商品を選んでいただくためにどうしたらいいかと、考えなければいけないことの幅が一気に広くなりました。一つ一つの提案も自分で実現するのではなく、営業の仲間に共有し、展開するスタイルに変化し、前向きな気持ちで商談に臨んでもらうためのストーリーを構築する必要も出てきました。
「とにかく必死に競合や市場の状況など数字、店頭、お客様を見続けていました。どうやったらお客様に届くかを分析し、提案に落とし込み、社内のメンバーに分かってもらえるように説明するにはどうすればいいかを考えるようになりました。正直営業の頃は感覚的な面も多く、自分の強い熱量で何とかしていた感じもありましたね。その感覚を整理し、論理的に説明していく能力が養われた時間だったと思います。」