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ヒアルロン酸が『紫外線による炎症』を抑制することを発見

研究開発

ヒアルロン酸は「保湿」だけじゃない! ヒアルロン酸が『紫外線による炎症』を抑制することを発見 シミの原因となる「メラニン」の産生抑制が期待できる新知見

2017年3月16日

ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:吉野俊昭)は、「肌再生」や「機能性素材の探索」を研究テーマに掲げる研究拠点「ロートリサーチビレッジ京都」にてヒアルロン酸に着目した研究を行い、ヒアルロン酸に紫外線による皮膚の炎症や色素沈着に関わる炎症因子「プロスタグランジンE2」および「インターロイキン1α」の産生を抑制する効果があることを発見しました。これらの作用は「ヒアルロン酸」が紫外線による炎症を抑制することを示すもので、シミの原因となる「メラニン」の産生を抑制することも期待できる新知見です。本研究成果は今後、製品開発に応用していきます。

研究の背景

当社はヒアルロン酸を配合した目薬や化粧品を数多く販売しており、「肌再生」や「機能性素材の探索」を研究テーマに掲げる研究拠点「ロートリサーチビレッジ京都」にてヒアルロン酸の研究を続けてまいりました。
ヒアルロン酸は1gで6Lもの水を抱え込むことができると言われるほど高い保水力をもち、特に化粧品の保湿成分として活用されていますが、今回はさらなる有用性・機能性を追求すべく、紫外線による皮膚ダメージに着目して研究を行いました。

紫外線による皮膚へのダメージについて

紫外線を浴びた皮膚では、表皮細胞で炎症因子※1が産生されます。これら炎症因子は皮膚の「炎症」を引き起こすだけでなく、色素細胞に働きかけメラニンの生成を活性化させます。
今回、ヒアルロン酸の「紫外線による皮膚へのダメージ」に対する効果を検証するため、代表的な炎症因子である「プロスタグランジンE2」および「インターロイキン1α」※2に着目し研究を行いました。

研究の成果

ヒアルロン酸が紫外線照射による炎症因子の産生を抑制することを発見

ヒアルロン酸を加えると、紫外線照射によるプロスタグランジンE2およびインターロイキン1αの産生が抑制されることを確認しました。

試験方法:紫外線を照射した表皮角化細胞にヒアルロン酸を添加し、上清中の各炎症因子量を測定した。

考察

ヒアルロン酸が紫外線照射による炎症を抑制

今回の研究により、ヒアルロン酸に、紫外線照射による「プロスタグランジE2」および「インターロイキン1α」の産生を抑制する効果があることが明らかとなりました。これら炎症因子の抑制は、炎症およびメラニン産生の抑制につながると考えられ、日焼けによる皮膚ダメージの低減が期待できます。

<参考>
※1:炎症因子:細胞から分泌される物質。炎症を引き起こします。
※2:プロスタグランジンE2、インターロイキン1α:炎症時に分泌される物質です。メラノサイトに働きかけてメラニン産生を促進することが知られています。