心不全を対象とした「ADR-002K」の国内第II相臨床試験開始のお知らせ

研究開発

心不全を対象とした「ADR-002K」の国内第II相臨床試験開始のお知らせ

2025年4月25日

ロート製薬株式会社(本社:大阪、代表取締役社長:杉本雅史)は、虚血性心疾患による心不全を対象とした再生医療等製品「ADR-002K」について、国内第II相臨床試験(以下、「本試験」)を開始しましたのでお知らせいたします。

近年、高齢化社会の進展に伴い心不全患者数が増加しており、特に虚血性心疾患*1による心不全は予後不良であることが知られています。左室駆出率(LVEF)*2が低下した心不全患者では、生命予後が悪いことが報告されており、新たな治療法の開発が急務となっています。
当社は、このような医療ニーズに応えるべく、他家脂肪組織由来間葉系幹細胞を用いた「ADR-002K」の開発を進めてまいりました。本製品を冠動脈バイパス手術(CABG)時に投与することで更なる心機能の改善および生命予後の延長が期待されます。これまでに実施した第I相試験において安全性が確認されましたので、これらの結果を踏まえ、本試験では重症な心不全患者を対象に有効性および安全性について評価いたします。
当社はこれからも革新的な医療技術の開発に取り組み、患者様のQOL向上と医療への貢献を通じて、人々の健康に寄与してまいります。

以上

*1:心臓に血液を供給する冠動脈が動脈硬化などで狭くなったり塞がったりして起こる心疾患
*2:心臓が1回の収縮でどれだけの血液を送り出すかを示す指標