動物・ヒト由来成分を含まない
細胞外小胞(EVs)※1産生用AOF(Animal Origin Free)培地「StemNavi™※2」を新発売
再生医療の技術の発展を目指して
    2024年10月8日
ロート製薬株式会社(本社:大阪市、社長:杉本雅史)は、細胞外小胞(EVs)※1産生用AOF(Animal Origin Free)培地「StemNavi™(ステムナビ)※2」を2024年10月9日より販売開始します。日本国内で販売実績のある間葉系幹細胞培養用培地「R:STEM™(アールステム)※3」に次ぐ商品であり、当社は今後も再生医療の技術発展に貢献してまいります。
※1 細胞外小胞(Extracellular Vesicles;EVs):細胞外小胞とは、組織の再生を促す成長因子や細胞間の情報伝達物質を含んだエクソソームなどからなる脂質二重膜構造を有する小胞の総称です。細胞から分泌され、細胞間コミュニケーションの促進をしています。
※2 StemNavi:hMSC expansion AOF w/o Phenol Red
※3 R:Stem:R:STEM Medium for hMSC High Growth
 
商品発売の背景
当社は2013年より再生医療の研究に着手し、再生医療の基礎研究、動物・ヒト由来成分を含まないAOF(Animal Origin Free)培地による間葉系幹細胞治療の基礎研究を推進し、2017年には新潟大学と肝硬変を対象としたヒト由来幹細胞製剤の治験を開始しました。さらに2020年にはこのAOF培地の技術を研究機関等で広く活用していただくために「R:STEM※3」を発売しました。
今回発売する「StemNavi※2」は2024年4月30日に一般社団法人日本再生医療学会より発出されている「細胞外小胞等の臨床応用に関するガイダンス(第1版)」の“動物由来成分を含まないXeno-Freeの培地を使うべきである”との推奨項目にお応えするための製品となります。
当社は今後、グローバル市場向けのAOF培地の開発を進めるとともに、欧州やアジア各国でも「StemNavi」を展開する予定です。
ロート製薬株式会社は、再生医療に活きる独自の技術を通じて、再生医療をもっと身近に、もっと利用しやすい世界の実現に貢献していきます。
 
製品概要
| 製品名 | hMSC expansion AOF w/o Phenol Red | 
| 製品特長 | 
細胞外小胞(EVs)※1産生用AOF(Animal Origin Free)培地です。血清等の動物由来およびヒト由来原料が使用されていない無血清培地で化学的に定義された(Chemically defined)成分で構成されています。動物由来およびヒト由来原料を使用していないため、ウイルス等の汚染リスクを低減できます。抗生物質を含んでいません。フェノールレッドを含んでいません。Ready-to-use培地ですので解凍後すぐに使用が可能です。培地中のEVs量が検出限界以下です(N.D.=Not Detected)。脂肪由来および臍帯由来hMSCのEVsおよびHGF等の産生能を促進します。 | 
| 製品形態 | 容量:500mL 凍結品:保管温度 ≦-20℃
 
 ※本製品は研究用であり、診断用・臨床用には使用できません。 | 
| 価格 | 66,000円(税込) | 
| ブランドサイト | https://www.rohto.co.jp/company/business/regenerativemedicine/aof/stemnavi/ | 
 
| 発売日 | 2024年10月9日(水) | 
| 発売地域 | 日本 | 
| 製造販売者 | ロート製薬株式会社 | 
| お客様向けお問い合わせ先 | ロート製薬株式会社 再生医療事業開発部 | 
 
当社のAOF培地「R:STEM」は、ISO 20399※4を適用規格とするFIRMマーク認証(認証番号:CAM-0001)を2024年5月17日に国内で初めて取得しました。
https://firm-mark.com/
※4 ISO 20399:細胞治療製品及び遺伝子治療製品の製造時に使用する補助材料 一般要求事項