難治性創傷のための創傷治療システム
「オートロジェル システム」を販売開始
2025年1月14日
ロート製薬株式会社(本社:大阪府大阪市、社長:杉本雅史)は、難治性創傷を対象とした創傷治療システムである、多血小板血漿ゲル調製キット「オートロジェル
システム」を、2025年1月14日(火)より販売開始いたします。本医療機器は、2022年に製造販売承認を取得。2024年10月1日から保険適用されました。難治性創傷で困られている患者のみなさまやそのご家族、また医療を支えるみなさまへ向け、貢献してまいります。
「オートロジェル システム」は、「既存治療が奏効しない創傷に対する、自己多血小板血漿ゲルを用いた創傷治癒の促進」を使用目的又は効果とする医療機器です。患者さんご本人から血液を採血し、多血小板血漿(PRP:Platelet Rich Plasma)を分離し、薬剤でゲル化し(PRPゲル)、患者さんの損傷部位に塗布することにより、創傷治癒を促進します。
社長である杉本雅史は、「当社では、製品やサービスを通じて“健康”をお届けし、持続可能なウェルビーイング社会の実現を目指しています。中でも、健康寿命延伸という社会的意義において、“歩けること”は健康にいきいきと生活し続けるためには大切な動作と認識しています。難治性創傷の一例である糖尿病性皮膚潰瘍は足にできやすく、通常の治療では治癒が困難なケースもあります。糖尿病患者の皮膚潰瘍や壊疽が進行し、さらに患部に感染が広がったり、血流障害が改善されない場合、切断が必要となることがあります※1。私共は、このように既存治療が奏効しない創傷に対して、医療機器として“オートロジェル システム”が新たな治療方法の提供となるよう、糖尿病性潰瘍や褥瘡など、広く難治性創傷の治療ができる医療機器の開発を進めてまいりました。また本医療機器は、正しい使用手順により効果を発揮するものであり、医療現場で治療にあたられる医療関係者のみなさまへの情報提供にも注力してまいります。この度、発売を迎え責任の重大さを感じるとともに、患者のみなさまならびにご家族、また医療を支える現場のみなさまにとって治療の希望となるよう努めて参ります。」と述べています。
本医療機器は、既存治療が奏効しない難治性創傷に効果が期待されることで、患者さんが再び社会に積極的に参加できることにも寄与すると信じております。尚、流通・販売業務等に関しては、株式会社メディパルホールディングス(本社:東京都中央区、社長:渡辺秀一)の連結子会社である医療用医薬品等卸売会社4社(株式会社メディセオ、株式会社エバルス、株式会社アトル、東七株式会社)及び株式会社よんやく(本社:愛媛県松山市、社長:加賀山誠)、中澤氏家薬業株式会社(本社:高知県南国市/香川県綾歌郡、社長:中澤光二郎)へ委託し、一人でも多くの患者さんへお届けできるよう協業して参ります。
ロート製薬では、難治性創傷で困られている患者さんの治療の選択肢として「オートロジェル システム」をお届けしていくとともに、正しい治療への情報提供に注力し、難治性創傷の治療を通して、ウェルビーイングな社会への貢献へ取り組んで参ります。
※1:日本皮膚科学会ガイドライン
オートロジェル システムとは
本医療機器は、患者さんご本人の血液から分離した多血小板血漿を薬剤によりゲル化させたものを患者さんの損傷部位に塗布することで創傷治癒を促進させるキットです。
保険収載の概要
販売名 |
オートロジェル システム |
一般的名称 |
多血小板血漿ゲル調製キット |
医療機器承認番号 |
30400BZX00273000 |
クラス分類等 |
高度管理医療機器(クラスIII)、生物由来製品 |
主な使用目的 |
既存治療が奏効しない創傷に対する、自己多血小板血漿ゲルを用いた創傷治癒の促進 |
保険適用年月日 |
2024年10月1日 |
関連技術料 |
J003-4多血小板血漿処置 4,190点(施設基準等の変更を伴う) |
※2:遠心分離機:<併用医療機器>販売名:遠心機ATGC-01 届出番号:07B2X00007000026、カウンターウェイト:<別売付属品>販売名:ATGC-01専用カウンターウェイト
- 「
」はロート製薬株式会社の登録商標です。