ロートの健康経営

当社では「個人」のWell-beingを成長の源泉と考え「ロート製薬で働くと健康になる」ことを目指して2018年に「健康経営宣言」を、そして2025年には社員の公私の充実や健康維持・増進を目指した働き方を目指して「ROHTO Well-being LIFE宣言」を制定しました。
当社が考える‘健康’とは、単に病気でない、ということだけではありません。心身の健康を基盤として、情熱(働きがい・生きがい)を持って日々の仕事に取り組むことができてこそ、‘真の健康’であり、そういった社員が世の中の健康を支えていく‘自律型健康人財’であると考えています。健康人財の育成とともに、ひいては家族や地域社会、次世代に健康価値を広げていくことを目指しています。

自律型健康人材の育成

ロート製薬 健康経営宣言

わたしたちは、いつまでも健康で毎日を活き活きと働くことのできる
‘健康人財’であふれる会社になることを目指しています
社員の健康から社会の健康へ、そして次世代へと
健康の輪を広げていくために、さらに健康経営に取り組むことを宣言します

ROHTO Well-being LIFE 宣言

  1. 私たちは、プロの仕事人として自律したキャリアを構築し、Well-beingな人生を送るためには、心身が共に健康であり、ロートでの仕事とプライベートの時間どちらも充実することが大切であると考えています。
  2. 心身の健康はWell-beingな人生の土台であると考え、疾病の予防・治療、体力づくり、休息などの健康維持・増進に積極的に取り組みます。また、私たちを支えてくれている共に働く仲間や家族の健康を他人事にせず、健康維持・増進に協力します。
  3. 常に仕事の価値に向き合い、業務効率化、生産性向上、多様な働き方の実践などに取り組み、仕事とプライベートを調和し、Well-being向上の時間創出に努めます。
  4. 創出した時間は、自らを磨き高めるための学びや複業などの【自己実現・研鑽】、家族・友人・大切な人と過ごす時間や趣味、健康づくり、休息、余暇などの【心身のリフレッシュ】、育児、介護、家事、社会活動などの【家庭や社会での役割を果たすための時間】などに積極的に使います。
  5. 家族や取引先など、私たちを支えてくれている方々のWell-beingへの配慮を忘れません。また、家庭や社会での役割を積極的に果たそうとする仲間を応援します。

健康指標

Well-beingの実現には心身の健康が土台となると捉え、現在や未来の健康リスクに備える健康指標に加えて、次世代の健康へもつながることを見据え、独自の健康指標を設定しました。具体的な目標を設定することにより、社員一人ひとりが日々の生活を見直し、Well-beingの実現に向けて自走できることを目指し、健康経営を進めています。2025年度からは、内面から生き生きとした状態もサポートできるよう‘マインド向上’につながる4項目を新たな指標として設定しました。

※表の右端が切れて表示される場合は横スクロールしてご確認ください。
KPI 現在
(プレゼンティーイズム・アブセンティーイズムの予防)
未来
(生活習慣病や身体疾患、メンタルヘルス不調の発症予防)
次世代
(次世代への健康影響の予防)
2022年度実績 2023年度実績 2024年度実績 2030年度目標
結果指標
(身体の健康)
メタボリックシンドローム該当者の割合
(メタボ判定+メタボ予備軍判定)
14.8%
(6.1%+8.7%)
14.2%
(6.1%+8.1%)
15.4%
(5.9%+9.5%)
0%
貧血該当者(女性)の割合*1 14.2% 15.9% 14.5% 0%
健力年齢<実年齢の割合*2 62.6% 67.3% 67.2% 80%
行動指標
(生活習慣)
喫煙者の割合 2.8% 2.2% 2.6% 0%
適正飲酒量を守っている割合*3 76.9% 76.5% 77.2% 100%
睡眠満足の割合*4
(睡眠時間6時間以上の割合)
34.5%
(58.6%)
47.9%
(58.5%)
47.5%
(55.9%)
80%
30分の運動を週2回以上実践者の割合 38.3% 41.4% 43.1% 50%
1日8,000歩及び20分速歩き実践者の割合*5 16.5%
(54.9%*6)
15.2%
(43.4%*7)
11.7%
(46.6%*8)
50%
充実指標
(マインド向上)
39メッセージ*9送付率
(受取率)
67.9%
(89.6%)
69.5%
(89.2%)
68.9%
(90.0%)
100%
学び実践率 62.7% 100%
時間外労働(時間/月) 14.9 13.3 12.3 0
5日以上連続した有給休暇取得率 35.1% 36.9% 24.7% 80%以上
  • *1:貧血とはヘモグロビン値12.0g/dl未満を定義する
  • *2:健力年齢<実年齢とは、体力測定結果(体力年齢・歩行年齢・脳体力®)のうち2項目以上が実年齢よりも若い事と定義する
  • *3:1回量が、男性2合未満、女性1合未満と定義する
  • *4:4段階評価中、大変満足・やや満足と回答した者の割合(2022年度は「どちらもでもない」を含む5段階評価で実施)
  • *5:該当年度4月~3月の実績
  • *6:ウォーキングイベント「とこチャレ」2022冬(3週間)の期間中平均
  • *7:運動&コミュニケーション促進イベント「新ウェルチャレ」2023夏におけるウォーキングイベント選択者(25イベント計726名参加)の期間中平均
  • *8:ウォーキング&睡眠改善イベント「とこチャレ2024睡眠+」(3週間)の期間中平均
  • *9:社員同士が感謝を伝え合える、社内専用メッセージツール

健康経営戦略マップ

健康経営の推進にあたり、経営課題の解決につながる健康課題を特定し、その課題を解消する健康の保持・増進に関する取り組みに落とし込むために健康経営戦略マップを作成しています。

健康経営戦略マップ

体制:健康経営推進・労働安全衛生

代表取締役社長の責任の下、健康経営推進グループが主体となり健康経営の取り組みを推進しています。CHRO(チーフヒューマンリソースオフィサー)の助言を受け、人事総務部・各拠点の総務部やプロジェクト推進担当者、労働組合、ロートグループ健康保険組合、安全衛生推進室、安全衛生委員会、そして外部相談窓口と連携をとりながら社員の健康を推進しています。
また、2024年からは健康経営推進グループを人事総務部内からサステナブル経営推進室内へと組織改編し、心身の健康を基軸に、より持続的な「個人と会社の共成長」に向けた健康経営推進体制を構築しました。

※最高人事責任者:人財開発、組織開発、Well-being経営 担当役員

健康経営・労働安全衛生体制

健康経営アクション

健康診断の充実や、歯科検診、インフルエンザ予防接種などを毎年実施しているほか、社員参加型で健康づくりの習慣化ができる取り組みを行っています。
2022年度からは、人事や健康管理室に加え、妊娠・出産・育児、病気と仕事の両立、メンタルなどさまざまな悩みを、医療有資格者(看護師・助産師・保健師)へ相談できる、当社社員専用相談窓口(外部)を設置し、サポートをしています。

健康経営をグループ全体へ展開

当社で進めている健康経営をグループ会社や社員の家族へと広げるにあたり、「ロートグループ健康保険組合」を設立し、2022年4月よりスタートしました。平均年齢の上昇もあり、健康診断での定期的なチェックは疾病の早期発見や予防につながる取り組みとして重要と考え、当社では充実した内容の健康診断を提供しています。一般的に40歳以上が対象となる「特定健康診査」の場合、当社では以前より30歳から実施しており、グループ全体においても同様に実施しています。また事業所やグループ会社ごとに健診の判断基準なども異なり、健康状態の把握が課題でしたが、グループ全体で健診データを可視化し、適切な施策を導入すること が可能となりました。
健診結果やレセプトデータを基に、健康課題に対してより多くの改善結果に繋がるよう、各種保険事業を展開しています。また、運動習慣の定着やリテラシーアップを図るべく、オリジナル健康アプリ「W-UP(ワップ)」を立ち上げ、ロートグループ健康保険組合と連携し、グループ全体へも導入しています。定期的に健康に関する課題や施策を共有し、ともに健康施策に取り組むなど、コラボヘルスを推進し、一層の社員の健康維持に努めていきます。

外部評価

2025年3月に、経済産業省と東京証券取引所が共同で選定する「健康経営銘柄」に2度目の選定を受け、「健康経営優良法人(ホワイト500)」には5年連続8度目の認定を受けています。
また、2025年2月には、スポーツ庁認定の「スポーツエールカンパニー2025」にも認定されました。2018年から8回以上認定されたことにより「シルバー」を、また社員の週1回のスポーツ実施率が70%以上であることから「+(プラス)」認定を獲得しています。

2024年8月、本社食堂(食事提供:シダックスコントラクトフードサービス株式会社)で提供するメニューが、一般社団法人健康な食事・食環境コンソーシアム主催の「健康な食事・食環境(通称:スマートミール)」認証の最高ランクである三ツ星(基準:しっかり)を取得しました。

外部評価

お取引先と連携した健康活動の普及

学びを広げる「Women’s Health Lab」

女性と次世代の健康を応援するために、お取引先とメーカーの立場を超えて様々な立場で、ともに学び・考え・動き、未来を創る研究会を2018年から開催しています。
社会が抱える課題に向き合い、学ぶ仲間たちとして、2024年度の第7期は25社計57名が参加しました。最新のヘルスケアや医療情報、社会の潮流・課題や解決実践事例などを学ぶとともに、社内外でのさまざまな健康アクションの輪を広げています。

ドライバーの健康課題への取り組み

ドライバー不足などに対応し、責任ある持続可能なサプライチェーンの構築には、当社だけでなく、配送業者やドライバーなどの物流に関わる方々のWell-being向上が重要であると認識し、物流に関わるお取引先と共に、取り組みを推進しています。

受注当日出荷の廃止によるトラックの待ち時間の削減、出発時間の短縮

代理店及びお取引企業様のご協力のもと、受注当日の出荷を廃止し、前日までに出荷内容を確定する改革を実施しました。これにより、出荷業務を前倒しで行うことが可能となり、トラックのドライバーの荷待ち時間が解消され、出発時間を3時間早めることができました。