当社では個人の成長や個人のWell-beingの実現には、土台として健康があると考えており、「ロート製薬で働くと健康になる」ことを目指して2018年に健康経営宣言を制定しました。
当社が考える‘健康’とは、単に病気でない、ということだけではありません。心身の健康を基盤として、情熱(働きがい・生きがい)を持って日々の仕事に取り組むことができてこそ、‘真の健康’であり、そういった社員が世の中の健康を支えていく‘健康人財’であると考えています。社員が自ら前向きに健康であり続けようとする「きっかけづくり」に注力することで、さらに健康人財を育成していきます。
ロート製薬 健康経営宣言
わたしたちは、いつまでも健康で毎日を活き活きと働くことのできる‘健康人財’であふれる会社になることを目指しています。社員の健康から社会の健康へ、そして次世代へと健康の輪を広げていくために、さらに健康経営に取り組むことを宣言します。
健康経営・労働安全衛生体制
代表取締役社長の責任の下、健康経営推進グループが主体となり健康経営の取り組みを推進しています。CHRO(チーフヒューマンリソースオフィサー)※の助言を受け、人事総務部・各拠点の総務部やプロジェクト推進担当者、労働組合、ロートグループ健康保険組合、安全衛生推進室、安全衛生委員会、そして外部相談窓口と連携をとりながら社員の健康を推進しています。
また、2024年からは健康経営推進グループを人事総務部内からサステナブル経営推進室内へと組織改編し、心身の健康を基軸に、より持続的な「個人と会社の共成長」に向けた健康経営推進体制を構築しました。
※最高人事責任者:人財開発、組織開発、Well-being経営 担当役員
健康経営戦略マップ
健康経営の推進に当たり、経営課題の解決につながる健康課題を特定し、その課題を解消する健康の保持・増進に関する取り組みに落とし込むために健康経営戦略マップを作成しています。
健康指標を設定
Well-beingの実現には健康が土台となると捉え、現在や未来の健康リスクに備える健康指標に加えて、次世代の健康へもつながることを見据えた健康指標を設定しました。具体的な目標を設定することにより、社員一人ひとりが日々の生活を見直し、Well-beingの実現に向けて自走できることを目指し、健康経営を進めています。また、社員のヘルスデータの分析により、「睡眠時間」だけではなく、「睡眠満足度」の課題を特定し、2024年度に新たな目標を設定しました。
※表の右端が切れて表示される場合は横スクロールしてご確認ください。
KPI |
現在(プレゼンティーイズム・アブセンティーイズムの予防) |
未来(生活習慣病や身体疾患、メンタルヘルス不調の発症予防) |
次世代(次世代への健康影響の予防) |
2020年度実績 |
2021年度実績 |
2022年度実績 |
2023年度実績 |
2024年度目標 |
結果指標 (身体の健康) |
メタボリックシンドローム (メタボ判定+ メタボ予備軍判定) 該当者の割合 |
〇 |
〇 |
〇 |
12.4% |
14.1% |
14.8%(6.1%+8.7%) |
14.2%(6.1%+8.1%) |
0% |
貧血該当者(女性)の割合*1 |
〇 |
〇 |
〇 |
14.3% |
14.8% |
14.2% |
15.9% |
0% |
健全年齢<実年齢の割合*2 |
〇 |
〇 |
|
48.3% |
52.2% |
59.6% |
65.0% |
80% |
行動指標 (生活習慣) |
喫煙者の割合 |
〇 |
〇 |
〇 |
0.1% |
1.9% |
2.8% |
2.2% |
0% |
適正飲酒量を守っている割合*3 |
〇 |
〇 |
〇 |
69.9% |
74.2% |
76.9% |
76.5% |
100% |
睡眠時間6.5時間以上の割合(睡眠満足の割合*4) |
〇 |
〇 |
|
41.7%
(40.6%) |
37.8%
(34.3%) |
32.4%
(34.5%) |
33.5%
(47.9%) |
50% |
30分の運動を週2回以上の実践者の割合 |
〇 |
〇 |
|
28.9% |
39.0% |
38.3% |
41.4% |
50% |
1日8000歩及び20分の早歩きの実践者の割合*5 |
〇 |
〇 |
|
11.4% |
14.9%
(52.3%*6) |
16.5%
(54.9%*7) |
15.2%
(43.4%*8) |
50% |
- *1:貧血とはヘモグロビン値12.0g/dl未満を定義する
- *2:健全年齢<実年齢とは体力測定結果(体力年齢・歩行年齢・脳活年齢)を実年齢よりも若い事と定義する
- *3:1回量が、男性2合未満、女性1合未満と定義する
- *4:2024年指標より追加。5段階評価中、大変満足・やや満足と回答した者の割合(2023年度は「どちらでもない」の選択肢を除いた4段階評価で実施)
- *5:該当年度4月~3月の実績
- *6:ウォーキングイベント「とこチャレ」2021秋(3週間)の期間中平均
- *7:ウォーキングイベント「とこチャレ」2022冬(3週間)の期間中平均
- *8:運動&コミュニケーション促進イベント「新ウェルチャレ」2023夏におけるウォーキングイベント選択者(25イベント計726名参加)の期間中平均
健康経営アクション
健康診断の充実や、歯科検診、インフルエンザ予防接種などを毎年実施しているほか、社員参加型で健康づくりの習慣化ができる取り組みを実施しています。
また、2022年度からは、人事や健康管理室に加え、妊娠・出産・育児、病気と仕事の両立、メンタルなどさまざまな悩みを、医療有資格者(看護師・助産師・保健師)へ相談できる、当社社員専専用相談窓口(外部)を設置し、サポートをしています。
健康経営をグループ全体へ展開
当社で進めている健康経営をグループ会社や社員の家族にまで広げるため、「ロートグループ健康保険組合」を設立し、2022年4月よりスタートしました。平均年齢の上昇もあり、健康診断での定期的なチェックは疾病の早期発見や予防につながる取り組みとしてとても重要と考え、当社では充実した内容の健康診断を提供しています。一般的に40歳以上が対象となる「特定健康診査」についても、当社では以前より30歳から実施していますが、グループ全体で実施できることとなりました。また事業所やグループ会社ごとに健診の判断基準なども異なり、健康状態の把握が課題でもありましたが、グループ全体で健診データを可視化し、適切な施策を導入すること が可能となりました。
健診結果やレセプトデータを基に、健康課題に対してより多くの改善結果に繋がるよう、各種保険事業を展開しています。また、定期的に健康に関する課題や施策を共有し、ともに健康施策に取り組むなど、コラボヘルスを推進し、一層の従業員の健康維持に努めていきます。
外部評価
2024年3月に、経済産業省及び日本健康会議主催の「健康経営優良法人2024(ホワイト500)」に選出されました。当社は第1回となる2017年より7回の認定を受けています。
また2024年2月には、スポーツ庁認定の「スポーツエールカンパニー2024」に認められました。2018年から7回以上認定されたことにより「シルバー」を、また従業員の週1回のスポーツ実施率が70%以上であることから「+(プラス)」認定を獲得しています。
2024年8月、本社食堂(食事提供:シダックスコントラクトフードサービス株式会社)で提供するメニューが、一般社団法人健康な食事・食環境コンソーシアム主催の「健康な食事・食環境(通称:スマートミール)」認証の最高ランクである三ツ星(基準:しっかり)を取得しました。
外部評価
お取引先との健康活動
学びを広げる「Women’s Health Lab」
女性と次世代の健康を応援するために、お取引先とメーカーの立場を超えて様々な立場で、ともに学び・考え・動き、未来を創る研究会を2018年から開催しています。
社会が抱える課題に向き合い、学ぶ仲間たちとして、2023年度の第5期は20社計40名が参加しました。最新のヘルスケアや医療情報、社会の潮流・課題や解決実践事例などを学ぶとともに、社内外でのさまざまな健康アクションの輪を広げています。
ドライバーの健康課題への取り組み
ドライバー不足などに対応し、責任ある持続可能なサプライチェーンの構築には、当社だけでなく、配送業者やドライバーなどの物流に関わる方々のWell-being向上が重要であると認識し、物流に関わるお取引先と共に、取り組みを推進しています。
受注当日出荷の廃止によるトラックの待ち時間の削減、出発時間の短縮
代理店及びお取引企業様のご協力のもと、受注当日の出荷を廃止し、前日までに出荷内容を確定する改革を実施しました。これにより、出荷業務を前倒しで行うことが可能となり、トラックのドライバーの荷待ち時間が解消され、出発時間を3時間早めることができました。